友利新の謝罪と政治家の逆ギレで問われる“すぐ首を取れ”問題への対応力

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東日本大震災をめぐり「東北で良かった」との発言によって、辞任にまで追い込まれた今村雅弘(前)復興相の騒動を受け、自民党の二階俊博幹事長が「政治家の話をマスコミが余すことなく記録を取って、一行悪いところがあったら『すぐ首を取れ』と。なんちゅうことか。それのほう(マスコミ)の首、取ったほうがいいぐらい。そんな人は初めから排除して、入れないようにしなきゃダメ」とメディア界に向け、溜まりに溜まったうっぷんを漏らした一件が話題になっている。
 
たしかに、二階幹事長の言い分もわからなくはない。いくら「失言しないことも政治家としての重要な資質」とはいえ、「そこまで躍起になって攻め入らんでも…」と“叩く側”のヒステリックな躁状態に辟易してしまう事例も、とくにここ数年は急増していたりする。そして、政治の世界にかぎらず、ネット上でも「一行悪いところがあったら『すぐ首を取れ』と。なんちゅうことか!」と“二階節”をつい炸裂させたくなるような“挙げ足取り”は、もはや「ルーティン」と呼んでもかまわないほど、毎日のようにせっせと上書きされている。
 
つい先日も、こんな吊し上げをYahoo!のニュース欄で発見した。モデルプレスによると、女医でタレントの友利新が4月25日、自身が公開したブログ内容に関して一部批判を受け、謝罪したというのだ。どういうことかと言えば、
 

友利は同日、立ち寄った公園にて長男がツツジの花の蜜を吸ったことをつづり、写真とともに掲載。「食いしん坊の息子 ツツジの蜜にはまったようです」とごくごく日常のブログを更新していた。
しかしそれに対して「窃盗罪もしくは器物損壊罪」にあたると読者から指摘のコメントがあり、友利は改めてブログを更新し、「『散歩中にツツジの花の蜜の味を息子に体験させた』行為はご指摘の通り大変軽率でした。不快な思いをさせてしまい本当に申し訳ありません。今後はこの様なことがない様しっかりと気を引き締めていこうと思います」と謝罪した。

 
……らしい。「『すぐ首を取れ』と。なんちゅうことか!」を地でいく“典型的なケース”だと私は思う。子どもがツツジの花の蜜を吸った光景をピンポイントでトリミングして、たちまち「窃盗罪もしくは器物破損罪」に結びつけるその発想力、反射神経には驚嘆どころか感動すらおぼえてしまう。
 
一方で、この「一部批判」がどの程度の「一部」だったのかは定かじゃないが、それに対するリアクションの早さもなかなか見事であった。しかも、これ以上のツッコミをピシャリと押さえ込んだ、取り付く島もない完ペキな文面(有名無名にかかわらずSNSを利用する人は、この友利の謝罪文全文をメモツールにコピペしておいてもいいくらい)……そう。どんなに万全な注意を払っ(た気分でい)ても、いったん公の場に出せば強引に“粗相”を捏造されてしまう今の世の中、「やらかしてしまったら即詫びる」という“次の一手”は、意外と最善な自己防衛手段なのではなかろうか? 少なくとも私はそういう姿勢で、常に“文筆業”という仕事と向き合っている。バッシングに値する失書をしてしまったなら、「ごめんなさい」と、とっとと頭を下げちゃえばいいのだ。
 
ただ、今村(前)復興相の「東北で良かった」発言は、いくらこの“一行”の前後に弁明の余地が残されている文脈が存在していたとしても、「政治家として」というよりは「人として」許されざる、致命的な失言の部類であることに間違いはない。頭を下げりゃいいって問題じゃないでしょ、コレは。辞任も当然。したがって二階幹事長の一連の擁護発言も、場の空気とタイミングを読み損なった「逆ギレ」にしか聞こえないのである。
 

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ネットニュースパトローラー

山田ゴメス

1962年大阪府生まれ B型。 ネットニュースパトローラー(※citrus限定肩書き。たまにスポーツ新聞や週刊誌も。略して「NNP」)。 関西大学経済学部卒業後、大手画材屋勤務を経てフリーランスに。エロからファッショ...

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