「ストップシンキング」が錦織圭選手をここまで進化させた!

ライフハック

写真:アフロ

 

「6秒」をやり過ごすことが、アンガーマネジメントにとってとても重要であることを何度か触れてきました。以前に取り上げた「呼吸リラクゼーション」や「カウントバック」も「6秒」をやり過ごすためのテク二ックです。

 

「6秒」が怒りのMAXで、それを過ぎると怒りは収まってきます。つまり、「6秒」の間に最悪な事態が起こるケースが多いため、いかに「6秒」をやり過ごせるかがポイントなるのですが、今回は、そのテクニックをもうひとつご紹介しましょう。

 

「ストップシンキング」という技で、実はこのテクニックによって飛躍的に成績を伸ばしたのがテニスの錦織圭選手といわれています。

 

きっかけは、コーチに迎えたマイケル・チャン氏でした。2011年、スイス・バーゼルで行われた大会決勝戦で、錦織はロジャー・フェデラーに完敗しました。その敗因をチャン氏は準決勝戦後、決勝戦前のコメントに見出しました。

 

「フェデラー戦で君は大きなミスをした。それは準決勝後に君が“憧れのフェデラーと決勝で当たるなんてワクワクします”と言ったことだ。コート外で選手を尊敬するのはいい。しかし、戦う前から満足してしまってはいけない。コートに入ったら、過去の実績なんて関係ない、という強い気持ちが必要なんだ。相手が誰であろうと勝つことだけを考えるのだ」と論しました。

 

これこそアンガーマネジメントのベースとなっている「ソリューション・フォーカス・アプローチ」(解決志向)という理論です。「過去はコントロールできないのだから、過去にこだわってイライラするのではなく、今できることに集中し、ベストを尽くそう」という考え方です。これを身に付けてから錦織は変わりました。

 

そして、試合中の実践的なテクニックが「ストップシンキング」です。「呼吸リラクゼーション」は「胸を空洞のイメージに」と説明しましたが、今度は「頭を空洞のイメージにする」ことがコツになります。ムッとしたとき、頭にきたときに、その空洞へ「考えるな、ストップ、止めておけ!」と自己暗示をかけるように言い聞かせます。これで「6秒」をやり過ごし、最悪の事態を回避することができるのです。

 

試合中、会心のショットがわずかに外れたり、逆に入れられたりしたときに、「ストップシンキング」を使って、ムッとした気持ちを切り替え、前を向く。この連続で錦織は強くなったといえるのではないでしょうか。

 

「カウントバック」、「呼吸リラクゼーション」と同様、ムカッときたどんな場面でも使えるテクニックである「ストップシンキング」。あなたも即効性を体感してみてください。

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スポーツジャーナリスト

瀬戸口仁

1960年2月25日、東京生まれ。サンケイスポーツ新聞社でプロ野球を11年間担当。独立して1993年に渡米し、ニューヨークを拠点に13年間、メジャーリーグ、とくに日本人メジャーリーガーを取材。日本の新聞、雑誌、サイ...

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