強面イメージ? 「目は口ほどに物を言う」? 日本人がサングラスをかけたがらない理由

ライフスタイル

 

今年の夏は暑さに加え、例年に増して日差しが強くなりそう。実際に、このシーズンの天気が良い週末はサングラスの売れゆきが良いようです。

 

日本でも、サングラスをタウンで着用する方が年々増えてきており嬉しい限りです。しかしながら欧米と比較すると、まだまだ「サングラスはちょっと…」という意見が多いのは事実。なぜサングラスは“当たり前”にならないのでしょうか? 背景には日本人に“サングラス=強面”イメ―ジが刷り込まれているという、大したことがないようで実は根深い理由があるように思えます。

 


■どうして“サングラス=強面”と感じるのか

 

欧米の方々は、日本人と比較して目の色素が薄く、強い日差しをまぶしく感じやすいのです。また目の色素が薄いと紫外線の悪影響も受けやすく、目を保護する為にもサングラスを着用しなくてはやっていられないという理由があります。

 

日差しの強い土地柄ならばなおさら。私のような日本人でもイタリアなどの海外を夏場に訪れた際は、まぶしくてサングラスなしではいられないくらいです。日本とは比べらないほど日差しが強い地域は少なくありません。

 

それに比べて日本では、認知度は年々高まっているとはいえ、まだまだサングラス着用がマストには至っていません。「目を保護する」という理由があるにせよ、海外で感じられているほどの必要性を日本人は実感していません。

 

また “サングラス=強面に見える”という認識が日本に根付いてしまっている状況があります。実際に、私はアイウエアの仕事に携わり20年以上が経ちますが、よく耳にしていたのは「怖い人に見える」「かっこつけているように見える」というサングラスをかけることに対する消極的な声でした。海外では、サングラスに対してそんなふうに思う人はあまりいませんけどね。

 

日本のサングラス文化を少しひも解いてみると、任侠モノや刑事モノのテレビ番組や映画作品などのメディアで“強面イメージ”を作るひとつの道具として使われていた経緯があります。本来は怖いキャラクターではないのに、目を隠すことで怖いイメージを醸し出すことができますからね。逆に、隠しきれない鋭い目つきを隠すことで極道の世界の怖さを暗に表現したり。サングラスが舶来のものだけに、海外の映像作品などによる“強面なイメージ”の部分のみを切り出して捉えてしまい、もろに影響を受けているのかもしれません。

 


■「目は口ほどに物を言う」日本人は目から真実を知ろうとする?

 

人を怖がらせたり、ミステリアスな雰囲気を演出したり。日本にはサングラスを着用して目を隠すことで“実際のキャラクターではない自分を出せる”というイメージが根付いている……すなわち、“目が見えないと本当のコトが分からない”という不安につながっているのだと考えられます。

 

考えてみると、「死んだ魚のような目」という表現や「目は口ほどに物を言う」など目に纏わる日本語の慣用句はたくさんあります。日本人は目を通して、潜在的に真実を知ろうという意識が強いのでしょう。その潜在的な意識が、日差しから目を保護するという健康目的より勝っているのでしょうか。

 

欧米でも哲学者・プラトンの「目は心の窓である」という言葉があり、目から伝わるものを軽んじているわけではありません。それでも欧米の方は、まず自分の目を保護しなければならない環境。屋外ではサングラスを常用するので、目が隠れている状況が多いです。すると必然、隠れていない口から真実を知ろうと日本とは異なる文化が根付くことが考えられます。

 

たしかに、欧米の人のほうがお話し好きで表情が豊かな気がします。日本人が「みんな、やたらフレンドリーだな……」と腰が引けて、海外での会話において消極的だと言われるのにも関係しているのかもしれません。もちろん“おもてなし”に代表される日本独自のホスピタリティが発達した背景に「目は口ほどに物を言う」という考え方が寄与していることも忘れてはいけません。

 

ともあれ健康の観点からお話をすると、この時期に紫外線から目を守るためにサングラスをぜひとも着用いただきたいです。肌にはクリームなどの塗りケアができますが、目には塗ることができません。みなさん、思っている以上に無防備なんですよ。相手から自分の目が見えていないことに不安を感じる方には、薄いカラーレンズのサングラスもありますから。色が薄いと紫外線を通してしまうなんてことはありません。「UV400」のレンズを選べば、透明のレンズでもしっかりと紫外線をカットしてくれます。

 

そして何より、サングラスは「ファッションアイテム」という側面も強いです。日本では秋冬にサングラスをかけるのはさすがに気が引けるでしょうけど、せっかく四季がハッキリしている日本に住んでいるのなら“夏の風物詩にサングラス”というのもアリだと思うんですけれどね。この季節ならではのおしゃれとして、気軽に楽しんでみるのをお勧めします。一回かけてみると「まぶしくないのって、こんなに楽なんだ」なんて手放せなくなる人も少なくないんですよ。

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橋口ムサッチ麻紀

橋口ムサッチ麻紀

PRコーディネーター。1990年よりイタリアのアイウエアのPRに携わり、現在は「modus vivendi(株)」の代表としてアイウエア、イタリアのブランドのPRコーディネーターとしてイタリアのプロダクトやスタイルをPR。mod...

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