模造紙って東京だけ? 大判の紙の呼び方で出身地がわかる!?

ライフスタイル

For M

夏休みの自由研究に使った大きな紙の呼び名を訊ねれば、出身地が絞り込めるほど多様な別名が存在します。夏の集まりに、子供相手に、コネタとしてお使いください

文房具屋さんで筒状に丸まった大判の紙を買ってきて、夏休みの自由研究の発表をしたり、学園祭などで展示に使ったりした記憶はありませんか? 東京生まれの私は模造紙という商品名で親しんできましたが、「模造」とはずいぶん不思議なネーミングですね。実は日本製の紙が外国で模造されたという意味を持っているのです。

 

模造紙のルーツは明治の初め頃まで遡ることができます。明治政府は紙幣や証書用の上質紙を必要としたため、大蔵省印刷局に越前和紙の職人を呼び寄せ、「局紙」と呼ばれる紙を開発させました。「局紙」はパリの万国博覧会で高く評価され、オーストリアの製紙会社が別の原料で「局紙」に近い紙を作り、日本の「局紙」をまねた紙、つまり模造紙となったのです。のちに模造紙の技術を逆輸入して、日本国内でも作り始めるようになりました。

 

模造紙には地域限定の様々な呼び方があり、山形の大判用紙、愛知のB紙(びーし)などがあります。興味深いのは、新潟の雁皮(がんぴ)、愛媛の鳥の子用紙(とりのこようし)といった呼び方です。諸説ありますが、鳥の子紙は越前和紙を意味する言葉ですし、雁皮とは最高級の越前和紙の材料となるもの。模造紙の深遠なルーツをたどっていくようで、何とも情趣深い感じがします。

 

(文:板橋 祐己)

 

※この情報は2014年7月31日時点のものです。

この記事が気に入ったらいいね!しよう

For Mの人気記事をお届けします

SNSで記事をシェア

For M

For M

現代の男たちに足りないもの、それは「熱」。 仕事・遊び・趣味・恋愛に、何事も全力投球でまっすぐな熱さを持って打ち込む。そんな“熱男”こそ、我々が目指す“現代の伊達男”だ。 For Mでは...

For Mのプロフィール&記事一覧
ページトップ