元アイドルが語る「裏アカ」に絶対書いてはいけないこと。流出や炎上を防ぐ鉄則とは

テクノロジー

 

息苦しい世の中だ。誰かを擁護すれば角が立ち、幸せを口にすれば「自慢するな」と叩かれ、感想を述べれば「お前ごときが言う立場にない」と叱られる。「言いたいことも言えないこんな世の中じゃ…」感は、平成初期のあの時代より、ずっと増している。だからこそ増え続けるのだ…裏アカが。

 

「裏アカ」とはネットスラングで、SNSの裏アカウントを意味する。公に認知されたキャラクターで発信するのが「本アカ(ウント)」。それ以外は「裏アカ(ウント)」と呼ばれる。最近は、学校や会社などリアルの繋がりがある人に向けたアカウント「リアアカ」を持つ人もいる。

 

 

■裏アカにもいろいろ種類があるんです

 

ここ最近ネットを騒がせた裏アカといえば、アイドルのそれだ。「彼氏のノロケ」を書いたり、「ファンのツイート、キモい」と言ってみたり。本人は気のおけない友達にだけ公開しているつもりが、なぜか流出。その経緯はハッキリしない一方、反感を買うのも無理はない内容だった。裏アカ流出で好感度が上がったアイドルもいるが、それはごく一部。多くの人に影響を与える仕事をする以上、情報流出の危険性をわかっておくべきだし、責任感をもって行動しなければならないのは当然だ。

 

ただ私は裏アカの存在自体を否定したいわけではない。仮面をつけた世界で解放されたいと思う気持ちは理解できる(仮面をつけた途端、傍若無人なエゴイストになって人を攻撃する奴は擁護できないが…)。

 

そもそも、裏アカにもいろいろな種類がある。たとえば、会社の人に知られたくない「オタク系アカウント」や、表で言えない「フェチズム関連のアカウント」。こうした裏アカには大賛成だ。個人の嗜好をわざわざリアルに紐づけて晒す必要はないし、制限されるべき趣味でもない。こうした裏アカは、いたってピースフルな「平和系・裏アカ」だろう。いくつあろうと、その平和が崩されることはない。

 

 

■売れないアイドル時代にこっそり作った「ストリップ系・裏アカ」

 

本当の自分とパプリックなキャラのギャップに思い悩んで裏アカを作った、という人もいるだろう。かく言う私も売れないアイドル時代、この手のアカウントを持っていた。アイドルらしくキャピろうとする姿と、リアルの自分にギャップを感じていたのだ。表では素になれない。でも、誰かに知って欲しい、本当の私を。そんな衝動からくる裏アカは、区分けするなら「ストリップ系・裏アカ」とでも言うべきだろうか。

 

個人的な日記でなくSNSで本当の姿を見せるのは、反応が欲しいからだ。吐き出せる場所があるのは、悪いことではない。ただ私は、できれば、本音を「表」で口に出来るようにしていくのがベストだと思う。受け入れてくれる人は案外いるかもしれないし、本当の自分も裏の自分もどちらも同じ自分なら、双方を認めてくれるステージと仲間を探すことに労力を割いた方が、幸せになれるに違いないからだ。

 

 

■危険すぎる「ゴシップ暴露系・裏アカ」

 

今挙げた二つの裏アカタイプ、平和系とストリップ系には、基本的に罪がない。気になるのは、会社や所属団体の秘密、悪口などを吐き出すアカウントだ。言うなれば「ゴシップ暴露系・裏アカ」。実は前述した私の裏アカにも、この側面があった。今は懺悔しているが「関わっている会社の人に口説かれた」というギリギリの内容を、身元が割れそうな状態で書いていたのである。

 

Twitterには、相互フォローした相手にのみツイートを見せる「鍵付き」機能がある。ただ、人が関わる以上、のぞき見られる可能性は大いにある。Facebookにも限定公開機能はあるが、友達がスクリーンショットやコピーをとって拡散したら何の意味もない。裏切られれば、それまでなのだ。ゴシップは無関係な人にとって酒の肴にもなり得る。品行方正な内容でなければ、余計に噂は加速する。ターゲットにされたら最後、ツイートの前後関係から本名や職場、住んでいるところまでバレることもある。

 

それでも、どうしても作りたいというのなら、覚悟を決めるしかない。名前、年齢、住んでいる場所をスパイよろしく、設定で作り上げる。写真はご法度。暗号にして解読できないような言い回しでツイートする…。けれど多分、ここまでやっても、バレる時はバレる。ネットウォッチャーに勝つのは難しい。ストレス解消のつもりが職を失うハメになり、個人情報までさらされては、元も子もない。

 

情報は一度漏れると、せき止められない。だから、暴露系・裏アカは作らない、やらないのが一番良い。墓場まで隠し通せる覚悟がなければ、始めるべきではないと思うのだ。裏アカは用法、容量を守ってほどほどに。これが、現代SNS社会の鉄則と言えそうだ。

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デジタル文筆家

弓月ひろみ

デジタル文筆家。20代でアイドルデビューした後、ラジオパーソナリティやリポーターの傍ら、ライターとして雑誌・Webでのコラムや記事を執筆。テクノロジー分野では、海外の展示会などを取材したビデオジャーナルを...

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