ブレーキペダルが消える!?とウワサの「新型リーフ」。電気自動車はついに「1ペダル」時代に突入するのか?

テクノロジー

日産自動車が9月6日に発表予定の新型電気自動車リーフについてティーザーキャンペーンを展開している。その中で先週の内容が話題になった。ニュースリリースの文面をそのまま掲載すると、

 

 

「想像を超える爽快な走りを実現する『e-Pedal』は、アクセルペダルのみの操作で、発進、スピードアップ、スローダウン、停止保持が可能です。本年9月6日に公開する、新型「日産リーフ」にご期待ください。」

 

とある。これを見て一部のメディアは、新型リーフはペダルがひとつになるのか?と報じた。

 

自動車の歴史を見ると、ペダルは最初は3つだった。右から順にアクセル、ブレーキ、クラッチという配置が一般的で、これは左ハンドルでも右ハンドルでも変わらない。

 

しかしオートマティック・トランスミッションの登場にともないクラッチペダルは消え、アクセルとブレーキの2ペダルになった。その後CVTやデュアルクラッチ・トランスミッションなどが次々に登場し、現在日本の乗用車では2ペダルが当たり前の状況になっている。

 

この流れから行けば、ペダルがひとつになるのは理解できると思うかもしれない。最近頻発しているアクセルとブレーキの踏み間違いによる事故も解消しそうだし。

 

電気自動車には減速時にモーターを発電機として使うことで電力を回収する、エネルギー回生システムが搭載されている。一般的に回生ブレーキと言われるこれ、車種によって効かせる度合いが異なる。国産の電気自動車やハイブリッドカーは、これまでは日本らしく総じて控えめだった。ガソリン車からの乗り換えで違和感を抱かせないためかもしれない。

 

ところが昨年秋に発売された日産ノートe-POWERが状況を変えた。センターコンソールのモード切り替えボタンでSモードあるいはECOモードを選択すると、エネルギー回生を積極的に行うようになり、アクセルペダルから足を離しただけでブレーキを掛けたように明確に減速していける。

 

マニュアル・トランスミッションの経験がある人なら。2速や3速に入れたまま走れば似たような走りになるので驚かないかもしれないけれど、いまの日本のドライバーはほとんどの人が2ペダルに慣れきっている。違和感を通り越して新鮮だという声が多く寄せられた。

 

関係者の話によれば、新型リーフのe-Pedalはノートe-POWERの進化版。ノートは停止時はブレーキペダルを踏んでいないと、坂道ではコロコロ動き出してしまうそうだが、新型リーフではニュースリリースにも書いてあったように停止保持ができる。これが大きな違いだという。

 

それならブレーキペダルはいらない。だから一部のメディアは1ペダルと書いたのかもしれない。でも再び関係者に聞くと、ブレーキペダルはあるという。たしかに日産のニュースリリースに添付してあるイラストを見ても、アクセルに比べれば控えめではあるがブレーキペダルが描かれている。

 

個人的には、ペダル踏み間違い事故に関しては、ブレーキペダルをベースにペダルから足を離した時に加速するほうが安全だと思っている。緊急時にペダルを踏むという動作は多くのドライバーが頭に入っているからだ。

 

もっとも新型リーフは先進安全装備も充実しているようであり、セレナやエクストレイルが装備している踏み間違い衝突防止アシスト機能も付けてくるだろうから、パニックでペダルを思い切り踏み抜いてしまったとしても暴走は抑えられるという予想もある。

 

ともあれ最近の日産は、他のメーカーでは運転支援システムと称している技術を高速道路同一車線自動運転技術と言ったり、ノートe-POWERは電気自動車のまったく新しいカタチとアピールしたり、チャレンジングなキャッチコピーが目立つ。純日本企業とはひと味違う切れ味がウリだ。

 

今回のe-Pedalも、ペダルがひとつになったとはどこにも書いていない。でもクルマ好きの間では話題になる。ブランディングやマーケティングの目線で見ればうまい。そういう判断になるだろう。

 

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モビリティジャーナリスト

森口将之

モータージャーナリスト&モビリティジャーナリスト。移動や都市という視点から自動車や公共交通を取材し、雑誌・インターネット・講演などで発表するとともに、モビリティ問題解決のリサーチやコンサルティングも担...

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