アウディの新型コンパクトSUV「Q2」を試乗──僕らはこのサイズを待っていた

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魅力的なプレミアムコンパクトSUVがアウディから発売された。全長4メートルを少し超える車体にコンパクトなエンジン。なのによく走るし、スタイリッシュゆえに存在感は大きい。日本導入前にチューリッヒで試乗した。

 

【アウディ Q2|Audi Q2】 ポリゴン(多角形)がQ2のデザインモチーフという

 

アウディ Q2は全長4.19メートルに全高1.51メートル、全幅は1.75メートルというサイズ。「Q」というアウディのネーミングコードからわかるようにSUVだ。特徴はコンパクトなこと、そして若者を大きなターゲットに据えていること。実際に試乗場所に選ばれたチューリッヒではQ2のロゴを入れたウォールグラフィティが展開され、注目されていた。

 

チューリッヒは建築好きから注目されている街で、昔からの街並みと新しい建築が“合体”しているところに特徴がある。ファサードは昔風でも裏は超近代的なグラスハウスに作り変えられていたり、工場跡がクラブや美術館になっていたりという具合で、最新のテクノロジーがモザイクのようになり街に活気を与えている。アウディが大胆なスタイリングを持つQ2の発表会にここを選んだ理由がわかるような気がした。

 

アウディ Q2はスタイリングに大きな特徴を持つ。少し背が高いボディ、ロングルーフ、上下幅をせばめたサイドウィンドウにより「クーペのような」(アウディのデザイナー)印象を作り出したと強調される。さらにシャープなナイフで造型したような車体側面のキャラクターラインの新しさが眼を惹く。フロントはヘッドランプの輪郭もグリルもエッジの効いた輪郭で、デザインモチーフは「ポリゴン(多角形)」(同)ということだ。大きなエアダムといい、いままでになかったスタイルが現実のものになった感が強い。

 

横置きされるエンジンは1リッターから2リッターまでと幅広く、前輪駆動とクワトロと呼ばれるフルタイム4WDシステムが用意される。日本に導入予定は、999ccの3気筒ターボの「Q2 1.0 TFSI」と、1394ccの4気筒ターボの「同1.4 TFSI」の2車種。ともに7段ツインクラッチの変速機で、前輪駆動となる。プラットフォームは、(日本に入っていないが)アウディ A3の3ドアと共用だ。どちらも走りは楽しい。別の個性があるモデルだった。

 

 

■ 動画で見るアウディ Q2

 

 

アウディ Q2 1.0TFSIは、85kW(116ps)の最高出力と200Nmの最大トルクを持つ。さきに触れたとおり日本仕様は7段Sトロニックとなる予定だけれど、今回は間に合わず6段マニュアル変速機での試乗となった。1.0TFSIのよさは軽快さだ。とくに3000rpmから上では活発。高速での巡航などではもっと低い回転数で十分流れにのっていける。カーブを曲がるときの動きは、軽いエンジンの恩恵が大きい。ノーズが気持ちよく内側に入っていく。やや重めの設定の電動パワーステアリングホイールも正確で、ワインディングロードはいいペースで走れる。信頼感が高くてドイツ車の本領発揮という感じだ。

 

足まわりは少しソフトな設定でこれも好ましい。試乗車のマニュアル変速機はギアレバーを小気味よく動かせてなかなか楽しかった。作りにお金がかかっている感じだ。加えて欧州の大衆車は往々にして2速と3速のギア比が離れていて(2速は加速用、3速は巡航用と役目がはっきりしている)日本では扱いにくいことが多い。Q2はそんなことがない。やはり“高級”である。日常の足というより、運転を楽しませることが目的なのだとギアからもわかる。現在準備中のSトロニックはギアが1枚増えるから、力が有効に使えて日本での使い勝手はさらに上がることが期待できる。

 

Q2 1.4TFSIはすべての質感で別物だ。110k(150ps)の最高出力と250Nmの最大トルクを発生する4気筒エンジンには、7段ツインクラッチ変速機と、前輪駆動システムが組み合わされていた。かつ低負荷の走行時には2気筒が休止して燃費をかせぐCOD(シリンダーオンデマンド)装備。日本仕様そのものだった。

 

【アウディ Q2|Audi Q2】 日本仕様は1.0TFSIも1.4TFSIも7段ツインクラッチ

 

トルクの太さともに、エンジンの回転が上がっていくときに感じる気持ちよさがまず印象に残る。回転の上昇とともにパワーが出てくる感じがしっかりある。そしてしっかりした足まわり。やや硬めだけれど動きはよく、重厚とすら表現したくなる乗り心地を持っているのだ。ステアリングホイールは路面からのバイブレーションを伝えず、動かしたときの車体反応のよさなど高級感がしっかりある。いい作りなのだ。

 

加速性もよく、これで1.4リッターとは時代も変わったとつくづく思い知らされた。Q2は「若者ターゲットが重要」とアウディが明言していることからすると、1.0TFSIが基本で、1.4TFSIがさらなる上質感を求めるひと向け。日本に導入予定の2つのモデルには、どちらがいい悪いでなく、異なるキャラクターが設定されているのだ。

 

日本導入は2017年。価格はベースモデルが300万円前後になりそうという。それもまた大きな魅力である。

 

【アウディ Q2|Audi Q2】 サイドウィンドウの上下幅を狭くしてクーペ的な印象を強調

 

【アウディ Q2|Audi Q2】 ダッシュボード下半分をこのようにカラフルにした仕様も用意される

 

文:小川フミオ

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