あなたのマンションは大丈夫? 資産価値を落とす住人たちのNG行動

コラム

citrus 編集部

 

この数字、すごくないですか?

 

ミツカン水の文化センターの「水にかかわる生活意識調査(平成29年度)」によると、なんと使用済みの天ぷら油をシンクから直接捨ててしまう人が51%もいるという。

 

これが何を引き起こすか。ちょっと考えればすぐに分かることだ。排水管を詰まらせ、悪臭、詰まりの原因となる。ほぼ2人に1人という高い確率なら、一戸建てだけでなくマンションなどの集合住宅でもかなりの住戸で油の直流しが行われているだろう。

 

繰り返していると、住まいの生命線のひとつである排水管を痛めつけて余計な修繕費用が必要となり、ひいては資産価値を落とすことになりかねない。きちんと新聞紙に吸わせたり、凝固剤を使って燃えるゴミとして捨てている住人にとっては、迷惑この上ない話だ。

 

 

■管理組合の熱心な活動もアダとなる!?

 

このような生活のひとコマが、実は持ち家の価値をかなり下げてしまうという残念な事象はほかにもたくさんある。そこで今回は、年間数十件の中古マンションを取材するキャリア20年超の住宅ジャーナリストK氏に例を挙げてもらった。

 

  • せっかくの高級マンションなのに、中層階以上の住戸の窓際に、物件の雰囲気に似つかわしくない、俗っぽい絵柄のポスターが貼られている。美しい外観が台無しに。
  • 玄関前に三輪車などが置かれている。本来、玄関前は所有者の専有部分ではないため、好き勝手に使っていい場所ではない。生活感が出てしまって見た目が悪いだけでなく、地震、火事などが発生した際の住人避難を妨げるリスクも。
  • 自転車置場にせっかく駐輪スペースのラインが引かれているのに、それが守られておらず雑に置かれている状態。簡単な決まりごとが浸透せず、何となく乱れたマンションに見えてしまう。もちろん管理員が整えるから、常にその状態ではないだろうが……。
  • メールボックス付近に置かれた、不要なポスティングチラシを捨てる箱。住民が自宅までチラシを持ち帰らなくても済む配慮であり、ありがたい半面、夕方など時間帯によっては箱がギュウギュウになって見苦しい。

 

音の問題、バルコニー掃除の時間帯指定、駐車場内の安全管理、共用施設の使い方の注意書き、などなど管理組合からの注意書きが掲示板に多く貼られている。管理組合が住民の快適な暮らしのため熱心に活動している証なのだが、一方でマンション内にトラブルが多そうな雰囲気も漂う。

 

 

■わずかなネガティブが買い手を減らす

 

いずれの事象も個々の住人に悪気はない。管理組合も住人に快適な生活を送って欲しいがために注意書きを掲示したり、やチラシを捨てるゴミ箱を設置しているだけだ。だが、結果的にマンション全体の価値を低くしてしまっている。

 

先のK氏が続けて話す。

 

「簡単に言えば、マンションの価値は買いたいと考える人の数に比例して上がります。そして、市場で価値が高いと見なされたマンションには高い理想が求められるもの。それだけに、少しでもネガティブな印象があると、そこから徐々に買い手は離れてしまいます」

 

また、これはレアケースだが、住人や管理組合に特に落ち度がなくても、近隣の住環境に問題がある場合も資産価値にダメージを与えてしまう。

 

「いわゆるトラブルメーカーが住んでいたり、ゴミ屋敷のような家があったりするのもマイナスの影響を与えることは否定できません。そんな住環境だとしたら、やはり買いたい、住みたいと考える人が少なくなるのは火を見るより明らかです」

 

新築マンション価格の高騰が続き、その分、中古マンションに目を向ける人が増えている。物件見学に行く際にはご注意を。

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