「白ワインは冷やして、赤ワインは冷やさないで」というルール、まだ信じてる?

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「白ワインは冷やして、赤ワインは冷やさないで」というルール、まだ信じてる?

ワインには、それぞれに「おいしい飲み頃の温度」がある。たいてい昔から「白ワインは冷やして、赤ワインは冷やさないで」というのがルールといわれていた。ワインを飲まない人でも、これは知っていることが多いよね。でも、白や赤といっても、辛口甘口があるし、さっぱり軽いのや濃厚タイプもある。で、ロゼはどうなるんだ……ともなる。さらには、暑いときに生ぬるい赤ワインはおいしくないし、きんきんに冷えすぎた白は香りも味もない。本当においしい温度帯って、どうなんだろう。

 

■教科書にはこうある

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ワインの教科書に載っている「飲み頃温度」を見てみよう。まずは、「甘口のワイン」や「シャンパーニュなどのスパークリングワイン」は4~8度と低め。ワインに限らず甘いものは総じて冷やしたほうがおいしいし、泡のある飲み物も冷やしたほうがより爽快に楽しめる。ちなみにビールの飲み頃温度も6度程度。

 

続いて、「軽くフレッシュな白ワイン」は6~10度。レモンやグレープフルーツのような爽やかな酸味を持つさっぱりと軽快な白ワインは冷やしめがおいしい。見た目で味がわからないというときは、ちょっと乱暴だけど、3,000円以下くらいのお手頃ワインはこの仲間と考えよう。そう、日常的に飲むワインは、たいてい冷やしたほうがおいしいのだ。

 

続いて、「コクのある重い白ワイン」は12~16度とやや高め。色も濃く、香りも強く、ヨーグルトやバターのような風味で、旨味さえ感じるようなボディのある白ワインは、あまり冷やしすぎるとせっかくの味わいが感じられなくなる。同じ白でも冷やしすぎずに飲むタイプだ。お値段からすると3,000円以上(例外もあるけれど)。そう、高級な白ワインは、冷やしすぎないということになる。シャンパーニュも、クラスの高いものになればなるほど、白同様、冷やしすぎないほうがおいしいといえる。

 

さて、赤。「渋みの少ない軽い赤ワイン」は14~16度。口に含めば冷たいと感じる温度だ。渋みが少なければ少ないほど白ワインに近くなる。赤でも白ワインに近く、甘酸っぱくてフルーティーでさらさら飲めるようなタイプは、冷やして飲んだほうがよりフレッシュに楽しめる。白同様、お手頃な赤はこのタイプだ。

 

最後に、「渋みのある重い赤ワイン」は、もっとも温度が高く16~20度。渋みは冷やすとエグ味に感じられるし、温度が高いほうがまろやかに感じられる(これ、白でもいえる)。また冷やしすぎないほうが、赤ワインらしい深みや芳醇さも楽しめる。

 

ロゼは、白ワインに近いさっぱり甘酸っぱいタイプなら低めで。赤ワインに近い渋みがありちょっと濃い目タイプなら高めで……となる。

 

 

■ワインはブドウ(フルーツ)から生まれた飲み物
しかーし。

 

この温度計、一番高いところでも20度。体温は36度あるから、20度の飲み物を口に入れれば冷たいと感じる。つまり、ワインは、すべて冷やしたほうがおいしいということなのだ。ワインはブドウから造られたフルーツベースの飲み物。どんなタイプのワインでも「フルーティーさ」がある。これを生かすにはある程度冷やしたほうがおいしい。「赤は冷やしてはいけない」とかたくなに思っている人が結構いる(驚くことに、サービス業界のなかにもいる)けれど、赤でも多少は冷やして飲んだほうがおいしいということを覚えておこう。

 

■オンザロックもお燗もあり!

さらにー。

 

最も重要なことは、「自分の飲みたい温度で飲む」ということ。ワインは自由な飲み物。伝統に培われたおいしい飲み方はあるけれど、自分がおいしいと感じる温度で飲むのが一番だ。白も冷やさないほうがおいしいと感じることもあるし、赤もうんと冷やしておいしいこともある。細かい温度の数字は気にせず、自分の舌と体に心地いい温度帯で楽しめばいい。レストランでも、ホストテイスティングの際に、好みの温度になっているかどうかを見ることも重要。赤でも冷やしてもらっていいし、白でも温度高めでとお願いしてかまわない。また、夏なら、オンザロックやソーダ割りで爽快さを味わうのもいいし、冬ならお燗だっていい。ヨーロッパでは「ホット・ワイン」が冬の定番だしね。お燗はなにも日本酒や紹興酒だけではない。

 

もうひとつ。

 

冷たい料理には、冷たいワイン、温かい料理には、冷たすぎないワインと温度をあわせるやり方や、温かい料理もしくは熱い料理に、それを爽やかにリセットしてくれる冷たいワインという組み合わせもあり。料理をおいしくするワインの温度があることも書き添えておこう。ともあれ、自分が一番おいしいと感じる温度で飲む、料理をおいしくしてくれる温度で飲む、これがワインとの楽しい付き合いの第一歩だ。

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ソムリエ/ トータル飲料コンサルタント

友田晶子

一般社団日本のSAKEとWINEを愛する女性の会(通称:SAKE女の会)代表理事、トータル飲料コンサルタント (日本酒・焼酎・ワイン・ビール・カクテルなどお酒と食に関する専門家)、ソムリエ/日本酒きき酒師/焼酎きき酒...

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