「日本酒=悪酔い」という誤解のイメージを持つ人がいるのには理由があった

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「日本酒=悪酔い」という誤解のイメージを持つ人がいるのには理由があった

日本酒は飲まない。だって、悪酔いする、二日酔いするんだもんと思っている、あなた、日本酒は決して悪酔いするお酒ではありませんよ!

 

■ちゃんとした日本酒は悪酔いしない!

日本酒を飲むと悪酔いすると思う人、まだまだたくさんいるようだ。

 

たしかに、昔の居酒屋などで出てきた日本酒は悪酔いした。徳利を持つだけでべたっとして、飲めばニチャ甘いやらうすら苦いやらで美味しくない。そんな味なのに先輩たちからの「イッキコール」でむりやり一気飲みさせられる。結局、気持ち悪くなり、その晩も翌日も、吐き気、頭痛、だるさが残ったものだ。あの辛さは今でも忘れない。

 

あのころの印象が、いまだに残って、「日本酒は悪酔いする」と思ってしまう。あの頃の悪酔いの原因は、つまり「品質がよくない」ことと「イッキで短い間にたくさん飲む」ことにあったといえる。

 

■実は、味付けした「日本酒風味」の飲み物があった
「品質がよくない」とはどういうことだろう。

 

話は世界大戦の戦中戦後にさかのぼる。

 

戦時下で深刻な米不足の時代。極少量の米や米麹で造った醪に、日本酒と同等の度数に薄めた醸造アルコールを混ぜ、甘味や酸味や旨味を加え「日本酒風」の味付けにしたものが開発された。米の酒を三倍に薄め、味付けしところから「三倍増醸造清酒」、略して「三増酒(さんぞうしゅ)」と呼ばれた。

 

戦時中の米不足という苦しい時代に生まれた「技術の商品」だったけれど、その後、戦争も終わり米余りの時代になってからも造られ続け、これが市場には「日本酒」として出回っていた。何も知らない消費者は、これを飲み、日本酒はまずいと思ってしまったのだ。あのころ居酒屋で一気飲みしたのは、実は、これだったのだ。戦中戦後まもなくならまだしも、豊かな今の時代、こういう酒はもしかしたら不必要かもしれない。

 

今では、「日本酒(清酒)」と「日本酒(清酒)風の飲み物」はきちんと区別して販売されている。

 

現在は、三倍に薄めることは禁止されているし、二倍程度に薄められた増醸酒は市場にあり「普通酒」として売られている。

 

また、米を一切使わずに、人工的に味付けを施し日本酒風な飲み物として売られているのが「合成清酒」。ラベルのどこかに書いてあるので注意してみよう。これ、アルコール分はあるので酔うことは酔う。しかし、悪酔いしたくなければ、「合成酒」ではなく、できれば二倍醸造酒でもなく、「日本酒」を飲みたいものだ。

 

 

■知ってますか? 日本酒の定義
では、日本酒とはなんだろう?

 

酒税法による定義では、『米・米麹・水を原料として発酵させて「濾した」もの』となる。濾す度合いで、透明になるか濁り酒になるかの違いがでる。

 

ちなみに、「濾さない」と「清酒」ではなく「どぶろく」になる。どぶろくは米の粒が残っている酒と想像してもらえれば間違いない。噛みながら飲むといってもいい。

 

また、清酒の定義では、規定で決められた量の醸造アルコール(焼酎やスピリッツのような度数を高めたアルコール)の使用も認められている。

 

この定義どおりに造られた日本酒で「特定名酒」ならば、まずは悪酔いすることはない。

 

もちろん飲みすぎはダメ。「イッキ」なんて、いまどき時代遅れでかっこよくもなんともないし。お酒は、自分のペースで飲むのが一番。

 

お酌文化や「さしつさされつ」は日本酒ならではの習慣だけど、無理強いは絶対にNG。本当のお酒飲みは「手酌が基本」ともいうほどだし。

 

最近ますます増えてきた良質の日本酒を、自分のペースでゆっくり飲む。これを守れば、悪酔いはまずない。日本酒=悪酔いのイメージ、とっとと、なくなれ~。

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ソムリエ/ トータル飲料コンサルタント

友田晶子

一般社団日本のSAKEとWINEを愛する女性の会(通称:SAKE女の会)代表理事、トータル飲料コンサルタント (日本酒・焼酎・ワイン・ビール・カクテルなどお酒と食に関する専門家)、ソムリエ/日本酒きき酒師/焼酎きき酒...

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