【弓月ひろみのデジタル課外授業】Facebookはパーティ会場だ!それでも「背景つき投稿」をしたい人へ処方箋

人間関係

 

これまで、大学生から新卒あたりまでの若者と、成熟した大人世代、30代後半以降の遊び場は明確に分かれていた。けれど、Facebookがコミュニケーションの主流になり、それは混ざるようになった。そういう意味から、Facebookは老男男女が入り乱れるパーティ会場であり、カフェのようなものだ…ということを前回の記事で書かせてもらった。

 

若者と大人の境目がなくなったからこそ、お互いの言動も目につきやすくなる。「Facebookにいるおじさんはウザい!」と言ってしまう若者は総じて真面目で、タイムライン上の誰かの言動に気分を左右されやすい傾向にあるようだ。「おじさん」に対する私の提案は、「若者のためにやってるわけじゃない! と怒るより、仕草を真似たいと思うような、背中で語るスタイルにしていくのはどう?」ということ。ここからはそれを踏まえた上で「Facebookでのマナー」について考えてみたいと思う。

 

 

■「イライラする!!」っていきなり言われても…

 

今回、さまざまな記事で頻繁に取り上げられる「背景つき投稿」を掘り下げてみる。これは、近況アップデートの文字を大きく、背景色をカラフルに変えられるという機能。Facebookがどういう意図でこの機能を取り入れたのかはわからないが、文字と写真だらけのタイムラインでは、とにかく目立つ。

 

Facebookはパーティ会場であり、カフェである。この前提で考えると、背景つき投稿はどんな存在か。私は「マイクでの呼びかけ」だと思っている。パーティ会場は基本的に騒がしいが、人の話す音声のボリュームはそう変わらない。興味のある人同士が肩を寄せ合って盛り上がる声も、聞き耳を立てない限り、ほとんど聞こえてこない。でも、マイクが登場したら、話は別だ。司会者が「はい、みなさん、こちらにご注目ください!」と発声したら、そっちに気をとられるし、思わず振り返ってしまうだろう。次の瞬間、司会者がこう言ったらどう思うだろう。

 

 

たぶん、ポカーン、とする。続きがあるわけでもないから「そうですか」としか言いようがない。「注目させられてまで、告げられるようなことか…?」「振り返った自分はなんだったのか」と、誰もが思うだろう。では、このセリフはどうだろう。

 

「最低なスーツ。誰とは言いませんけど」

 

たぶん、ギョッとする。私のこと? それともあの人のこと? 内心びくつきながら、固まった笑顔を司会者に向けることになるだろう。では、このセリフは?

 

 

あるいは「日本滅びろ」「駅員ムカつく」といったセリフは?

 

会場の人に賛同を得ることで状況が変えられるなら、司会者がこれらのセリフを口にする意義はある(その場合、半ば「デモ」に近い見え方になるのは否めないが…)でも、ネガティブな言葉や、攻撃性の高い言葉を受け止められるのは、精神的にタフな、ほんの一握りの人だけだ。だから、こうした声が聞こえてきたら、そっと会場を後にしたくなるだろう。

 

 

■「どうしても大声で主張したい」人への処方箋

 

これらの例え話からわかるように、背景付き投稿は、やるなら内容を吟味した方がいい。自分のしゃべる内容が相手にどんな感想を抱かせるか、司会者になったつもりで想像しながら書くのが良い。わざわざ人の時間をとらせてまで伝えることでもない、と思ったら背景付きにしないほうが良いし、誰かを疑心暗鬼にさせ、不安がらせるような投稿を大きなボリュームで言う必要はない(明確な意図があれば良いけど、意地悪なイメージが定着するのでおすすめしない)。

 

では、背景付き投稿の内容で「ベスト」は何かというと…楽しいコメントを集められるもの。例えば、コメントの内容が「おめでとう」や「いいね、楽しそう」と言えること。せっかく注目してもらっているのだから、ポジティブな賛同を得られる内容にした方が周囲を明るくできるだろう。パーティの席で、大声で愚痴を言い続ける人を好きな人はいない。

 

もし、それでも「どうしても大声で主張したい」なら、限定公開にすることをおすすめする。「一部にしか明るい賛同が得られそうにない」時も同様だ。自分が楽しい気持ちで書いたことに、知らない人から水を差されるのは嫌なものだ。そこから不要な争いが起こることもある。何も、すべてを白昼堂々、お天道様の下に晒す必要はないのだ。「伝わる人に伝わればいい」という、こっそり主張のスタイルも「パーティの後の、隠れ家二次会」みたいで良いものじゃないか。

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デジタル文筆家

弓月ひろみ

デジタル文筆家。20代でアイドルデビューした後、ラジオパーソナリティやリポーターの傍ら、ライターとして雑誌・Webでのコラムや記事を執筆。テクノロジー分野では、海外の展示会などを取材したビデオジャーナルを...

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