「眠れないときに羊を数える」は、 効果のない睡眠都市伝説だった!

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なかなか寝つけない夜、「羊を数えることで眠りが誘発される」と古くから言い伝えられてきました。しかし、実際にはこの行為に眠りを誘ってくれる効果はなく、睡眠都市伝説のひとつといっても過言ではありません。ではいったいどこからこの神話はやってきて、そして一体何をすれば私たちは眠りを引き寄せることができるのでしょうか?

 

 

■「眠れないときに羊を数える」はどこからやってきたか?

 

 

眠れないときに羊を数えるという方法は、もともと欧米から始まったといわれています。諸説ありますが、羊を数えることで眠くなるといわれるメカニズムは大きく分けて3つ。

 

まず1つ目は、大自然の景色を想像することで気持ちがリラックスでき、さらに癒しの象徴ともいえる羊をただひたすら数えるという単調な作業のくり返しで眠気が誘発されるという説。
2つ目は、「シープ(SHEEP)」という言葉をくり返すことで自然と腹式呼吸になり、眠りモードの副交感神経が優位になるという説。
3つ目は、「シープ(SHEEP)」の発音が「スリープ(SLEEP)」に似ているため、数えながら眠りの暗示を自らにかけられるという説。

 

以上3つの理由から、「眠れないときには羊を数えることが有効である」という神話が広がった可能性が高いのですが、残念ながら日本では羊飼いの光景はほとんど馴染みがないうえに、「羊(ひつじ)」という発音は「シープ」と違って腹式呼吸にはならないですし、「睡眠」の暗示にも発音的になりません。従って、私たち日本人にとっては羊を数えたところで眠りが誘われる効果は期待できないということがいえるのです。

 

 

■眠れないときに唱えるべき言葉とは?

 

 

私たち日本人が眠れないときは、羊を数えるよりも、「ひとつ、ふたつ...」という「数」を唱えるという方法がおすすめです。深く呼吸をしながら、ゆっくり「ひとーつ、ふたーつ、みーっつ...」と数えていくと、腹式呼吸に近い呼吸リズムになるため自然とリラックスでき、眠気が訪れやすくなります。

 

ただし、数が大きくなると自分がなかなか寝つけていないことを認識してしまい、焦りや不安につながってしまう可能性もあるため、10まで数えたら再び1に戻るようにしましょう。もし声が出せない状況の場合は、数を頭の中で唱えながら、一緒に呼吸も合わせるようにして行ってください。

 

また、ベッドに入ってから30分以上経過しても寝つけないようなら、一旦ベッドから出て過ごしたほうがよいです。時計は見ず、自然と眠気が訪れるまで読書をしたり、洗濯物をたたんだり、光の刺激を受けないようにのんびりしながら過ごすように心がけましょう。

 

 

 

友野なお

株式会社SEA Trinity代表取締役。睡眠コンサルタント/産業心理カウンセラー。
北里大学大学院 医療系研究科 産業精神保健学 特別研究生
日本睡眠学会正会員、日本睡眠環境学会所属。
順天堂大学大学院 スポーツ健康科学研究科にて睡眠を研究し、修士号取得。
自身が睡眠を改善したことにより、15kg以上のダイエット、さらに体質改善に成功した経験から科学的に睡眠を学んだのち、睡眠の専門家として全国にリバウンドしない快眠メソッドを伝授。著書に「やすみかたの教科書」(主婦の友社)「大人女子のための睡眠パーフェクトブック」(大和書房)など多数。書籍は韓国・台湾・中国全土でも翻訳され発売中。

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