「振って好みの硬さにできる」懐かしのデザート飲料、こんなのもあったんだ!
今回はバブル期以降のお話です。バブルといえば、携帯電話サービスが始まり、貴金属やファッションでブランド品が普及するなど、商品文化が発展した時代でもありました。
デザートについても、海外から新しい品が紹介され、現在では一般的となったものも少なくありません。この時期以降、デザートをソフトドリンクにした商品も多数発売されました。
■バブル以後の2大デザート、ナタ・デ・ココとティラミスのドリンク
ナタ・デ・ココは、ココナッツの汁を発酵させて作ったゲル状の食品。日本ではバブル崩壊後の1993年ごろに流行しましたが、伊藤園はブームに乗って、早い時期にナタ・デ・ココ飲料を販売して現在にいたります。今回は1994年に発売された、杏仁豆腐とのコラボ飲料をお目にかけます。
ティラミスはバブル期のデザートとして、一番最初に名前が挙がるデザートでしょう。ロッテからもティラミス風味のチョコレートが発売されました。ドリンクは果汁飲料や乳飲料などの製造では定評のある、日本サンガリアが早い時期から手がけていました。
■プリンとパンナコッタも缶入りドリンクに
ポッカ(現・ポッカサッポロ)のプリンシェイクは現在も販売されていますが、これは初代の缶です。開発時は「振らないと固まらない」という致命的な欠点があったということですが、これを逆手にとって「振って好みの硬さにできる」という売り方をして大ヒットしました。当時社長だった創業者の谷田利景氏のアドバイスだったそうです。
パンナコッタは生クリームをゼラチンやデンプンで固めたものですが、これも缶入りドリンクになりました。今回紹介するのは、一部地域で販売されたコカ・コーラ社製品です。
■タピオカとピナコラーダもエスニック風味のドリンクに。
タピオカはキャッサバの根茎から作ったデンプンですが、これをタピオカパールといわれる小さな球状にしたものが食用として供されます。現在でもタピオカミルクティーはおなじみのドリンクですね。缶入り飲料のこちらは、ココナッツミルクを使用したものです。
ピナコラーダはパイナップルジュースとココナッツミルクを使ったカクテル。デザートではありませんが、タピオカ同様、エスニック風味の商品です。この商品のように、アルコール抜きのソフトドリンクとして販売されたものがいくつかありました。