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<宴席ではたくさん食べて飲むことが期待される中国で飲酒代行者を探す新アプリ「e代喝」>

 

お酒を飲んだ後で、自分の車の運転を代行してもらうサービスを利用したことのある人もいるだろう。ではそれを一歩進めて、飲酒そのものを代わってもらうのはどうだろう?

 

中国で最近、「飲酒代行人」を雇うスマートフォンアプリ「e代喝」が誕生した。昨年12月末のサービス開始から24時間で10万人以上が代行人に登録したと、香港のサウスチャイナ・モーニングポスト(SCMP)紙が報じている、運営元は、中国最大の運転代行アプリで知られる「e代駕」だ。

 

アプリ利用者は代行人に付いてきてもらい、自分の代わりにお酒を飲んでもらう。飲めるお酒の量と、配車アプリのウーバーのように近くにいるかどうかで代行人を選べる。現在サービスを利用できるのは首都の北京、上海、広州を含む全36都市だ。

 

代行人として稼ぎたい人はプロフィールを作成し、名前と性別、所在地、写真、飲める酒量、簡単な自己紹介を書き込まなくてはならない。SCMPが紹介したある代行人はプロフィールに「飲酒という戦場のオリンピック選手」と説明。この男性は一度に中国の白酒を9杯、ビール3本、ワイン10本以上はいけるという。

 

「お酒を飲む人のほとんどは、人付き合いが好きなもの。彼らが友達をつくれるように、飲酒代行サービスを始めたらどうかと考えた」と、e代駕の広報担当者はACMPで語っている。

 

中国では、たくさんお酒を飲めるかどうかは極めて大切なこと。重要なビジネスの会合でも、懇親会でも、参加者は出されたものは何でも食べて飲むことが期待される。文化的に見ると、ある席で消費される食べ物やお酒の量は、参加者たちが主催者をどのくらい尊敬しているかを直接表している。

 

中国の宴席などでつぶれないための知恵といえば、ゆっくり飲食すること。中国のディナーや宴会はマラソンに似ている。商取引では、最後まで元気でいられる人が主催者の敬意を勝ち取ることができる。

 

ACMPによれば、中国のアルコール飲料業界は年間およそ154億元(約2650億円)を稼ぐ。ネットを介して単発の仕事を請け負う「ギグエコノミー」の広がりにアルコール業界の成長が相まって、運転や飲酒の代行ビジネスが生まれた。

 

e代駕が運転代行アプリを始めたのは11年のこと。現在は300都市以上で運営し、フルタイム勤務とパートタイム勤務の運転手が20万人以上いる。運転代行業界の16年の予約件数は、2億5300万件を超えた。そのうち97.8%は、車所有者の飲酒が利用の理由だった。

 

アリリサーチ社の調査によれば、こうしたアプリサービスのおかげで2036年までに、4億人の自営業者を抱える新たな市場が形成される見込みだ。

 

お酒が飲めてお金まで稼げるなんて......少なくともe代喝が供給に困ることはなさそう。

 

クリスティーナ・チャオ

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