さすが東スポ! 大雪の日に出現した「全裸男」についての分析力

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日本列島が強烈な寒波に襲われている。そんななか、東スポが1月26日の社会欄で、なにやら深刻そうなことを書いていた。

 

東京都心では48年ぶりに朝の最低気温が氷点下4度まで下がった。

22日には東京で大雪が降って、交通網がマヒし、首都高速道路も除雪作業に追われ、一部路線で“封鎖”が続く状況。24日の都内では大雪や路面凍結による転倒事故が相次いだため、救急車の一日の出動件数が過去最高を記録し、25日は朝から都水道局に「凍結して水が出ない」「水道管が破裂した」などの問い合わせが午後4時までに2130件も殺到した。

山手トンネルではお笑いコンビ・南海キャンディーズの山里亮太(40)が乗っていた車が、大雪のため閉じ込められた状態になり、約6時間後に非常口から脱出したことが判明。タレントのダレノガレ朋美(27)も、乗っていた車が雪で代々木上原のあたりで止まったことをツイッターで報告した。

 

……なんて都内の大雪大寒波パニックに関するライブなルポルタージュを、一面の4分の3をも割いたスペースの半分以上をも使って……ところが! なんと!! この物々しく粛々とした膨大な原稿は単なる前フリでしかなかったのである!!! 本題はコレ!

 

1月25日の0時20分ごろ、(気象庁の観測データで)氷点下4度を記録した八王子市の路上で、全裸男が出現。目撃した通行人による110番通報を受け、南大沢所員が現場に駆けつけたが、男を発見できなかった。男は年齢不明、身長約180㎝のやせ型だったという。

 

この全裸男(=公然わいせつ罪犯人)は現在まだ逮捕されておらず、わかっているのは性別と身長と体型のみ。もちろん、その“決定的瞬間”を東スポも押さえているはずはなく、同記事中のビジュアルは「防寒態勢を整えて歩く通勤者ら」「25日、東京・日比谷公園の噴水にできたつらら」「首都高速道路社長が会見で謝罪しているところ」「山里とダレノガレの顔写真」だけで構成されている。

 

普通の良識ある新聞なら10行くらいで終わらせてしまうような、ほぼ“噂話”の域にしか過ぎない小ネタなニュースをここまで大特集してしまう東スポの真骨頂は、その“全裸男”に対する延々とした無駄な分析にある。

 

「映画『八甲田山』の寒中行軍で凍死寸前の兵士が発狂して服を脱ぐように、精神的におかしくなければ、男は露出狂のはず。しかし、一般的に露出狂が目立つようになるのは春。季節外れにもほどがありますね」(野外露出に詳しい事情通)

「心配がひとつあります。露出狂は(過酷な大寒波のなか…とか)刺激的な露出を行うと、その露出以上の刺激を再度求めるようになります。前の自分には戻れない。寒さが続く限り、野外で全裸になる行動をやめないでしょう。全裸の凍死死体が見つかれば、警察も捜査に難航するでしょうね」(同)

 

まさか、私が名作邦画の“5本の指”に挙げる『八甲田山』(※ちなみに、どーでもいい情報だが、残り4本は『日本沈没(藤岡弘、バージョン)』『ツィゴイネルワイゼン』『バトルロワイヤル』『シン・ゴジラ』)の名シーンが、こんな風に出てくるとは夢にも思わなかった。「寒さが続く限り、野外露出をやめないでしょう」って……ホンマかいな? 単なる酔っ払いとかの突発&単発的行為でしかなかったってケースはないのか? 「心配がひとつあります」って……「全裸の凍死死体だと警察の捜査も難航するでしょうね」って……そりゃあ身元のわかるものを一切身につけていないわけだから、それなりに難航はするんだろうけど……そこまでは難航しないような気もする……余計なお世話だけど。

 

そして、トドメが「野外露出に詳しい事情通」。誰やねん、それ! どっから見つけてきたんだ!? その専門家? 事情通曰く「露出狂は、だんだんとスリリングな場所へと“露出レベル”を高めていく傾向があり、そういう意味では寒すぎる過酷な環境での露出に闘志を燃やした可能性がある」ゆえ、「今回の一連の行為は理解できないことはない」とのこと。「理解できなくはない」って……もしかして“現役”のお方? いずれにせよ、東スポの底知れぬネタ元の多岐さとダークさに、またコウベを垂れてしまう私なのであった。

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ネットニュースパトローラー

山田ゴメス

1962年大阪府生まれ B型。 ネットニュースパトローラー(※citrus限定肩書き。たまにスポーツ新聞や週刊誌も。略して「NNP」)。 関西大学経済学部卒業後、大手画材屋勤務を経てフリーランスに。エロからファッショ...

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