パステルカラーの「午後の紅茶」がかわいらしい…今はなき、缶紅茶の魅力とは

コラム

久須美 雅士

 

 

■なぜ続かない? 有名ブランド紅茶

 

缶コーヒーは「ジョージア」「ボス」「ワンダ」「ファイア」のような鉄板の定番ブランドがあります。紅茶の場合、茶葉なら「リプトン」「ブルックボンド」「トワイニング」など有名なブランドがあるにもかかわらず、紅茶飲料となると長続きしたブランドは限られます。

 

紅茶というと女性に好まれるというイメージがありますが、緑茶をはじめとする茶飲料やショップ系コーヒーが普及したこと、紅茶飲料に入っている砂糖の量が意外なほど多いことから、思ったほど売れていないことがブランドの短命化につながっているのではないでしょうか。そこで今回は、今は見なくなった缶紅茶を振り返ってみたいと思います。

 

 

■懐かしの「ブルックボンド」缶紅茶

 

左:明治乳業「ブルックボンド紅茶 ストレートティー」(1993年)、右:ポッカコーポレーション「ブルックボンド紅茶 ストレートティー」(1994年)

 

「ブルックボンド」は1869年に創業された紅茶ブランドです。1990年代に日本国内で缶入り紅茶飲料が宝酒造、明治乳業、ポッカから販売されましたが、ブルックボンド社は1984年にユニリーバに吸収され、現在はブランド自体存在しません。

 

今回紹介するのは「新形状250g缶」という、今では見かけないコップサイズの缶を使用した明治乳業版と、近衛兵のデザインがかわいいポッカコーポレーション版です。

 

 

■リプトン 「ガムヌキ」ミルクティーと、インパクト大の「ティーソーダ」

 

左:リプトンジャパン「リプトンアイスミルクティー ガムヌキ」(1994年)、右:リプトンジャパン「リプトンアイス」(1994年)

 

「リプトン」の紅茶飲料は現在もサントリーから販売されていますが、以前はリプトンが自社製品を森永乳業、三国フーズ(埼玉・群馬・新潟を営業エリアとしていた三国コカ・コーラの子会社)、ペプシなどのメーカーを介して販売していました。

 

今回は私が飲んだ無糖紅茶のなかで一番おいしかったガムヌキミルクティーと、炭酸入りレモンティーを紹介します。

 

 

■パステルカラーの「午後の紅茶」

 

左:キリンビバレッジ「午後の紅茶 ベビーリーフ ももストレートティー」(2001年)、右:キリンビバレッジ「午後の紅茶 ベビーリーフ りんごミルクティー」(2001年)

 

最近のキリン「午後の紅茶」は、ディズニーキャラクターを使用したり、英国調パッケージデザインにするなど、若者に対してアプローチをしていますが、過去にも若者をターゲットとした商品を販売していました。それがこの「ベビーリーフ」です。テレビCMも当時人気モデルの高橋マリ子さんと歌手のBoAさんが出演していました。

 

パステルカラーを採用したパッケージは現在でも新鮮です。インスタ映えするデザインだと思いませんか?

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