ビジネスホテルより高くても女性に大ウケ…!? カプセルホテルはなぜここまで進化したのか

ライフスタイル

出典:「Nadeshiko Hotel Shibuya」公式サイトより

訪日外国人客の増加を背景に、さまざまなタイプの宿泊施設が生まれている。高級ホテルでいえばワールドワイドなブランドの進出、ビジネスホテルでいえば付加価値を打ち出す進化系やコンセプト型だ。そんな流れの中、カプセルホテルをはじめとする「簡易宿所」も盛り上がりを見せている。

 

 

■女性も泊まれるカプセルホテル

 

カプセルホテルと聞くと「終電に乗り遅れたサラリーマンが緊急避難的に利用する場所」だと思う読者もいることだろう。確かに、カプセルホテルは大浴場やサウナ、館内着で利用できる休憩場所、飲食施設を備えているだけでなく、生活雑貨や下着、ワイシャツも売られている。翌朝そのまま出勤できる便利さこそ、支持の理由だった。

 

そんなカプセルホテルが今、一般の旅行者にも「宿泊先の選択肢」としてフィーチャーされている。一般ホテルの料金や稼働率の高まりを背景に、リーズナブルに宿泊したいという需要が盛り上がったからで、いわゆる「進化系カプセルホテル」も続々誕生している。

 

たとえば、女性しか利用できないカプセルホテル(「NADESHIKO HOTEL SHIBUYA」「秋葉原BAY HOTEL」など)。いずれもスタイリッシュでデザイン性が高い。

 

男性専用の進化系カプセルホテルとして知られる「豪華カプセルホテル安心お宿」も2018年4月、女性が利用できる店舗を京都・四条烏丸に立ち上げる(豪華カプセルホテル安心お宿プレミア京都四条烏丸店)。四条烏丸店のデザインは、他店と同じバリ風テイストと古都・京都らしい和のテイストを融合したデザインだという。より女性のニーズを満たすリゾートコンセプトと言えるかもしれない。安心お宿といえば、女性から泊まってみたいという声が多かったブランドだ。

 

「豪華カプセルホテル安心お宿」のプレミアム感あるユニット

 

 

■ビジホより高いカプセルホテル?

 

宿泊施設は旅館業法で「旅館」「ホテル」「簡易宿所」「下宿」の4つにカテゴライズされる。旅館やホテルが「鍵がかかる個室」というイメージなのに対し、カプセルホテルなどは簡易宿所。基本的に一つの空間を利用者間で共有する。簡易宿所にあたるカプセルホテルのカプセルユニットは「家具」であり、客室は宿泊エリア全体というわけだ。

 

簡易宿所は、一般のホテルより開業・撤退のハードルが低い。オフィスビルなどを転用できるため、多くの企業が参入。チェーンブランドも生まれ、競争が激化している。

 

簡易的な宿というイメージの強いカプセルホテルが、プレミア感やクオリティを追求する宿泊施設として、高い清潔感を求める女性のニーズを満たす宿泊施設として、脚光を浴びている。いくら個室でも古くて清潔感の乏しいビジネスホテルより、設備が充実しているカプセルホテルを選ぶ人は珍しくない。今や、進化系カプセルホテルの宿泊料が旧型ビジネスホテルを上回るケースもある。

 

他方、カプセルホテルに泊まるうえで避けて通れない問題が「音」だ。通話の声はもちろん、キーボードの操作音も御法度。かような故意の騒音は論外だが、やむにやまれぬイビキなどは「運が悪かった」としか言えない問題だろう(耳栓をサービスする施設もある)。とはいえ、充実したパブリックスペースやグルメといった進化系カプセルホテルの魅力を丸ごと楽しめれば、長い滞在時間も楽しくなることだろう。

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ホテル評論家

瀧澤 信秋

ホテル評論家、旅行作家。ホテル情報専門サイト「ホテラーズ」編集長。ぐるなび「ippin」ホテルグルメオフィシャルキュレーター。一般社団法人JTWO日本旅行作家協会正会員。日本を代表するホテル評論家として、利用...

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