最近のJ-POPをカラオケでうまく歌えない理由がわかった

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灯台もと暗し! 猛烈に同感できる素晴らしいコラムと、事もあろうに(?)ここcitrusで出会ってしまった。シンガーソングライター兼音楽評論家の肩書きを持つ中将タカノリさんが寄稿されている『最近の曲がヒットしない原因は「歌詞の文字数」!? 往年のポップスと比較してみると…』なるタイトルのコラムである。

 

2017年は大ヒット曲が生まれなかった。子供からお年寄りまで知っているような国民的ヒット曲は1990年代後半から急速に減少し、2000年以降は1年に1曲あるかないかくらいの頻度になってしまっている。今ヒットチャート1位の曲を誰も知らない。おかしな時代だ。

 

……といった音楽業界の現状への嘆き節から始まり、その原因を中将さん独自の視点から分析していく内容だ。詳細は、ぜひとも↑をクリックして読んでいただきたいのだが、要はこういうこと……ですよね? タカノリさん。

 

「1970年代から80年代にかけての主なヒット曲は歌詞の文字数が200字からせいぜい350字程度だったのに対し、近年のヒット曲(と呼ばれている曲)は500字〜600字で800字を越えるものも珍しくないゆえ、歌詞が頭に残らない」

 

そう! まったくもってそのとおり!! イマドキのJ-POPって、なんて歌っているのか何度聴いてもよくわからないし、カラオケでも歌詞が詰まりすぎていて、全然上手に歌えない。そして、「モニター上に歌詞が流れるカラオケですら全然上手に歌えない」ってことは「鼻歌として諳んじることもできない」、つまりそれは「心に刻まれることなく、我々の耳をただ素通りするだけ」の楽曲でしかないのである。

 

どうしてこんなことになってしまったのか? 中将さんは、

 

「日本の音楽人が“日本語のポップスの方向性”に定見を持たず、いたずらに洋楽のリズム感を追い続けたことや、職業作詞家がすたれ、その水準にはるかおよばない低レベルなシンガーソングライターが増えすぎてしまったことに大きく起因する」

 

……と辛口に指摘するが、たしかに近年のJ-POPは洋楽と邦楽をミックスするうえで、確信犯的に「なんて歌っているのかよくわからない(=英語で歌っているっぽい)」を着地点としているフシさえみられる。まるで、限られた小節内に主張したいワードを一文字でも多くブチ込むフリースタイル的なラップみたいにせわしなく、「極限まで絞り尽くされた言葉の字間から滲み出る“無言の歌詞”をメロディやリズムで伝える」といった(マイルスデイビスのトランペットのような)情緒を感じ取ることができないのだ。

 

ジャニーズ系やAKBグループがリリースするシングルやアルバムは「熱狂的なファンひとり一人による大量のまとめ買いがヒットチャート入りのカラクリ」と、よく批判されがちではあるけれど、少なくとも彼ら彼女らの楽曲は「文字数が少なくて、カラオケでも歌いやすい」という面だけは厳守されている。そんな“裏の事情”だけを突き詰めるのではなく、クリエイター側もリスナー側も、もっとシンプルかつ素直に「売れている楽曲の良い部分」を先入観抜きで掘り下げてみてもよいのではなかろうか? 「カッコイイ」ばかりに執着せず……。

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ネットニュースパトローラー

山田ゴメス

1962年大阪府生まれ B型。 ネットニュースパトローラー(※citrus限定肩書き。たまにスポーツ新聞や週刊誌も。略して「NNP」)。 関西大学経済学部卒業後、大手画材屋勤務を経てフリーランスに。エロからファッショ...

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