子どもの速度感覚は大人とは違う。だから事故が起こる

人間関係

citrus 中川寛子

 

先月、誕生日の日に土木学会の土木計画学研究委員会が開いた「少子高齢化における子育てしやすいまちづくり ~親の視点と子どもの視点~」と題したワンディセミナーに参加した。その様子が本日、ホームズプレスにアップされた。


ところで、このイベント、興味がどこにあったかというと、子育てしやすい街といった時にあまり土木という言葉はイメージしないと思うが、そんな中、土木学会はどういうアプローチをするのだろうかという点だ。

 

だが、率直なところ、大体の研究はさほど私がイメージしていた土木というものではなく、やはり、ソフトの使い方の話が多かった。でも、こう使われるということが分かれば、街をどう作るかも分かるはずだから、決して無関係ではないのだと思う。

 

そして、当たり前の話のようだが、今回取り上げた2つの発表は面白かった。

 

ひとつは子どもの速度感覚は大人とは違うというもの。

 

言われてみれば子どもと大人、同じものを見ていても判断は違うのは当然だが、これまで大人は「左右を良く見て、安全を確認して渡ろうね」というだけで、子どもの視点で安全を考えていなかった。それがはっきり分かっただけでも良いなあと思った。

 

ついでにスピードに関する感覚はやはり、現場で見る経験を積まないと磨かれないという点も参考になった。大人でもそうした感覚がきちんと身についていない人もいるようなので注意したいところだ。

 

それから、幼児2人同乗の自転車の安全性について。

 

近所のスーパーやら、駅前でどう考えても危険でしょという光景を良く見かけて、「いいのか、それ」と思っていたので、「やっぱり、そうか」とすごく納得した発表だった。ただ、安全よりも目の前のことでそれどころじゃないと思っちゃうケースも多々あるわけで、そのあたり、どうすれば良いんだろうとも。法令順守と言葉で言うのは簡単だが実践は難しいものだ。

 

まあ、詳細は読んでいただくとして、このセミナーで一番印象に残ったのは、ドイツの郊外の街で子育てをした登壇者が東京とドイツ、どこが違うという質問に対し、ドイツのほうが子どもや安全に対する配慮のある街の作り方をしてはいるものの、欧米全体で考えれば、必ずしもバリアフリーばかり、子どもに配慮してばかりではない、でも、使いにくい、危険な場所で子どもを連れた親が困っていたら誰かが救いの手を自然に差し伸べる、そこが大きく違うと仰っており、「やっぱり、それだよな」と思った。

 

大体、私達は急ぎ過ぎているのだ。だから、たとえば通勤時は殺気立った感じの人が多く、そこに子どもの泣き声があがると、頭に来るのだろうと思う。

 

「もっとゆっくり、のんびり行こうよ」と言っても、これまた、言葉では簡単だが、実践は難しい。

 

どこを変えるといいんだろうね、朝の電車ではよくそんなことを思う。

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中川寛子

住まいと街の解説者。東京生まれの東京育ち。中高の頃は自転車で、現在は徒歩で首都圏を隈なく歩き回る不動産オタク。子どもの頃から歯を磨くより作文を書く方が楽と言い切り、現在もヒマがあると何か書いているか、読んでいる。おかげさまで原稿書きで細々と生計を立てている。所属学会/日本地理学会、日本地形学連合、東京スリバチ学会

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