「大谷翔平語録」には、才能を開花させ、夢をつかむヒントが詰まっていた!

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出典:「ロサンゼルス・エンゼルス」公式サイトより

メジャーリーグデビュー以来、大活躍の大谷選手。あなたは、大谷は、野球において類いまれなる才能があったから一流の門をくぐることができたと考えているかもしれない。それは、半分正解であり、半分は間違っている。大谷が、身体能力に恵まれているのは事実だ。だが、それだけではメジャーリーガーはおろか、プロ野球選手にもなれない。

 

実は大谷選手は、夢を叶えるために欠かせない「緻密な目標設定」をきちんとしていた。さらには、「落ち込んだ気持ちを切り替える方法」「応援してもらえる人間力をつけること」「短期間で実力を上げる方法」「動画を使った効率のいいワザの研究」のほか、「運を味方につけること」など、大胆な発想に基づいた工夫をさまざまにこらしていた。

 

あなたの中にも、才能が必ずある。あとはそれを見つけ、花開かせるためには、大谷のように行動することだ。あなたの夢の実現を後押ししてくれる秘訣を「大谷の言葉」から、明かしていこう。

 

 

■どうしたら、自分の才能を咲かせることができるの?

 

「目標を持つことは大事だと思います。僕がどういう選手になるのかというのは、自分で決めること。(中略)チームの柱として頑張っている自分を想像するのは、すごく大事なことかなと思います」

 

(『文芸春秋』2013年10月号より)

目標を持つことは、夢を実現させるための強烈な要素である。しかし、「二刀流になりたい」「なれたらいいな~」「なれるかな?」といった思いでは、弱過ぎる。大谷は、「プロ野球選手になる!」「二刀流になる!」と、断定口調で語る習慣が身についていた。一流になる人間は、断定口調で「なりたい自分」を周囲の人間に公言し、それを実現するための努力を果敢に積み重ねている。ほかの誰かの言葉を信じるのではない。自分を信じるのだ。自分が、夢に向かって努力し続けられること、決してくじけないこと、そして試練を乗り越えられることを信じるのだ。

 

 

■「なりたい自分」の姿を何度でも、呪文のように唱えよう

 

「どういう選手になりたいのかと言われたら、毎日試合に出て、大事なところで打てる選手。任された試合には負けないピッチングができる選手」

 

(自分が目指す理想像について語った言葉)

一流のアスリートの共通点は、イメージ能力が優れていることだ。最近の脳科学の研究でも、右脳を鍛えてイメージする能力が高まると、スポーツのほか、ビジネスにおいても、パフォーマンスが大きく向上することが判明している。大谷のように、あるべき自分の姿を具体的に、繰り返し右脳に叩き込んでおくことは重要だ。そうすれば、効率よくその姿に近づいていける。

 

 

■大谷が160キロの速球を投げられた、真の理由とは?

 

「ずっと目標にし、それをチームメイトに伝えたり、紙に書いたりしていたからだと思います。そうやって自分にプレッシャーをかけていないと努力しないので」

 

(高校3年生の夏の岩手大会で、160キロの球を投げられた理由について語った言葉)

この世に、成功者はほんの一握りしか存在しない。理由は簡単だ。誰もが成功者になりたいという願望は持っているが、それを実現するための行動が伴わない人が圧倒的多数だからだ。

 

では、何から始めるか? 目標や夢を紙に書き出すという些細な習慣をあなどってはいけない。今すぐ紙に、あなたが人生で絶対に実現したい当面の目標や夢を一つだけ、大きな文字で書き出そう。そしてそれを朝晩、声に出して数十回ほど、読み上げよう。腹の底からふつふつとやる気がわきあがってくるのを感じるはずだ。

 

 

■くよくよしてしまう自分で、かまわない。落ち込みの沼の中でも、一歩踏み出せばいい

 

「よかった試合より、失敗してしまった試合のほうが心に残るんです」

 

(2014年12月の雑誌のインタビューで、心に残る試合について語った言葉)

うまくいかないことは、誰にでも起こる。そんなときモヤモヤと、ネガティブな気持ちになることも、誰にでもある。問題は、そのあとだ。うまくいかないことから目をそらさず、その原因をとことん考え、それを乗り越えるための行動を起こせるか? それとも、落ち込んでしまって行動を起こせず、現状にとどまってしまうかだ。大谷はもちろん前者だ。

 

大谷はあるとき、自分の性格について「僕はマイナス思考なんです」と語っている。本人は、自分のことをマイナス思考だととらえているが、実は、うまくいかないときもしっかり現実を直視して改善のための行動を起こせる人は、真の楽観主義者だ。「うまくいかないことから、目をそらさない」という思考パターンを持ち合わせているから、逆境を乗り越えて進化し続けていけるのだ。

 

 

■誰も追いつけないほどの超スピードで成長するには?

 

「インコースの厳しいところに投げてもらえるからこそ、成長できますし、内(インコース)の厳しいところが打てるようになってきたら、次は、外に逃げる球をどううつか、緩急をつけられたらどうするか……。それこそが僕が成長できる絶好のチャンスですからね」

 

(「バッターとしての自分を成長させる心構え」について語った言葉)

 

人間の脳は、試練を与えられてはじめて、フル稼働する。反対に、すべてがうまくすすんでいる順風満帆のときには、脳は、なんと居眠りをしはじめる。つまり、成長しないということだ。だから、自分を成長させるには、試練を経験するしかない。試練は自分を成長させられる絶好のチャンスなのである。大谷も、厳しい試練から何かをつかんで飛躍することにやりがいを見いだしていることが、この言葉からわかる。ちょっとしんどいくらいの難しい仕事と格闘しよう。すごいスキルを獲得できる。

 

 

■成長のヒントや、ひらめきを得るには?

 

「クリスマスに、練習をやっていたんですけど、その日、「あっ、これっていいかもしれないな」というのがあったんです。もし、クリスマスだからって休んでいたら、そのひらめきには出会えなかった」

 

(2014年の雑誌のインタビューで、その年のクリスマスに練習したことに触れて)

大谷の脳裏には、四六時中「野球」のテーマが駆け巡っている。ここに一流になる人の共通点がある。彼らは自分の仕事の最大の懸案事項を頭の中に叩き込んで、その打開策を24時間考え続ける心構えができている。

 

たとえば、京セラの創業者稲盛和夫氏は、「狂の境地にまで到達して初めて良質の仕事ができる」という言葉を自著に記している。どうしたらフォームを改善できるか、「ああでもない、こうでもない」と24時間求め続けていたからこそ、大谷も宝の山を掘り当てたのだ。しぶとく考え続けて、ひらめきを呼び込もう。

 

 

■「運」をつけるためにしていることとは?

 

「他人がポイッて捨てた運を拾っているんです」

 

(自分が心がけている「ゴミ拾い」について語った言葉)

大谷は、高校1年生のときに「目標達成シート」を作成している。彼が定めた目標は、「8球団からドラフト1位で指名される」だ。そしてそれを実現するための行動目標として、「メンタル」や「スピード」「キレ」「体づくり」など、8つのテーマを設けているが、そのうちの一つに、大谷は「運」と記している。

 

そして、その運を引き寄せる具体策として、「ゴミ拾い」「部屋そうじ」「あいさつ」「審判さんへの態度」「道具を大切に扱う」「プラス思考」「応援される人間になる」「本を読む」といった要素を挙げている。大谷は、落ちているゴミを拾わずに通り過ぎようとすると、ゴミから「お前、それでいいのか?」と呼ばれているような錯覚に陥るという。一つゴミを拾うたびに、運がたまる。ゴミを見つけることが楽しみに変わっていく。こんな発想をするアスリートに、私はお目にかかったことがない。自分の良心に恥じない善行の積み重ねが、天運を引き寄せるのだろう。

 

 

■やっても無駄ではないか? 心が折れそうになるときはどう考える?

 

「ようやく扉の前かな。扉は押し続けているんだけど、まだ、びくともしない。扉が1枚なのか、2枚、3枚あるのかわからない。けど、わかっていたら面白くないですから」

 

(「パイオニアとして歩み始めた実感はありますか?」という質問に答えて)

 

いったいどれだけ実験を繰り返せば偉大な発明ができるのか? いったい、どれだけの時間とエネルギーを注げば、ヒット商品をつくれるのか?どこにも明確な答えはない。いや、どれだけやってもすべては徒労に終わるかもしれない。この努力をすれば、必ず成果が得られるという先の保証は何もない。それでも極限まで努力できるか? 良心に恥じない行動ができるか? 誰もが、常に人生に試されている。

 

大谷は、先の見えない状況を歓迎し、それを乗り越えることを快感にできる。一方、並の人間は、先が見えず見返りの約束されていない状況下で努力することを避けたがる。簡単に逃げ出してしてしまう。たとえ扉を打ち破れなくても、扉を全身全霊で押し続けた経験は、私たちを着実に成長させてくれる。

 

 

【関連書籍】『大谷翔平86のメッセージ: 才能が目覚める、活かせる』(知的生きかた文庫)

 

 

 

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日本スポーツ心理学会会員

児玉光雄

1947年、兵庫県生まれ。追手門学院大学スポーツ研究センター特別顧問。元追手門学院大学客員教授、鹿屋体育大学教授。京都大学工学部卒業。学生時代はテニスプレイヤーとして活躍し、全日本選手権にも出場。カリフォ...

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