「古い車」に乗る人は要注意! 自動車税、車両保険、中古車査定の落とし穴

車・交通

 

 

筆者の車(98年式アルファスパイダー)は間もなく初度登録から20年、総走行距離は25万キロに達する。新車で買ったときにはこんなに長く乗るとは思わなかった。また、中古で2年前に買った息子の車(トヨタ・カレン)も車齢19年、距離は20万キロを超えている。古い車に乗る人が知っておくべきことをまとめてみた。

 

1.古い車は車両保険を付けられない?

 

このことに気づいたのは、息子が知人から8万円で譲ってもらった車の自動車保険を考えた時だった。大手一括見積サイトで見積もりを取っている途中で、「お客様の車は年式が古いため車両保険の見積もりを出すことができません。個々の保険会社に問い合わせてください」といった内容が表示された。それで、通販型の某保険会社に電話で聞いてみたら「その年式のお車に車両保険は当社ではお取り扱いができません」と。

 

車齢20年のアルファの方は車両保険を付けているが、こちらは10年近く同じ保険会社で継続扱いとなるので車両保険も付けられる模様。新規契約の古い車への車両保険はつけられないケースが多くなるらしい。そこで、今回、実際に一括見積を取ってみたところ……やはり車両保険を引き受けてくれるのは一社だけ。しかし、その金額は15万円である。そして免責は10万円。たった5万円分しか車両保険から出ないのだ。車両保険を使えば、等級は3等級ダウンし、翌年から保険料も上がる。

 

実質、こんなバカげた条件で車両保険を付ける人はいないだろう(保険料はかなり高くなるが、代理店型損保会社の中には古い車の新規契約でも車両保険がつけられるケースもあり)。それにしても、「一括見積30社」というサイトなのに、返事が来たのはわずか5社…。自動車保険業界も古い車には厳しい。

 

 

 

2.自動車税は車齢13年以上で15%増

 

自動車税も古い車には厳しい。平成28年度よりガソリン車は車齢13年以上、ディーゼル車は同11年以上で毎年5月31日までに支払う自動車税が15%増になった。車齢13年以上であっても、プリウスやインサイトなどのハイブリッド車は対象外だ。ちなみに、筆者の車は車齢20年の2Lガソリン車だが、燃費は市街地で8-9km/h、高速で11-12km/hである。一方、最新のハイブリッド車もミニバンやワンボックスタイプなら筆者の車の燃費とあまり変わらない。ガソリンを使う量は同じでも、「古い=環境負荷が大きい」とされて税金をたくさん支払わないといけないのだ。

 

3.自動車重量税も高い

 

さらに、車検時に納める重量税も13年経過、18年経過でそれぞれ増税となる。乗用自家用車の場合、13年未満の車は車両重量0.5トン毎に4100円/年だが、13年超過車では5700円/年、18年超過車で6300円/年となる。つまり、1.0~1.5トン未満の車の場合、車齢13年未満なら2年間で24600円、18年以上なら37800円と13200円もの差となる。重量税は車検時に諸費用として納めるためあまり話題にならないが、実際はここにも古い車いじめがある。

 

4.下取り、買取り時にも注意!10~20万キロ走行の中古車も海外では大変な人気

 

日本では総走行距離10万キロを超えたら査定額はほぼゼロ…値段がつかないばかりか引き取りのため手数料を請求されることさえある。しかし、近年は古い日本車が海外で人気ということもあり、お金を出して引き取ってもらった愛車が、裏では予想外の高値で取引されていることも珍しくない。

 

とくに、人気はランドクルーザー、ハイエース、プリウス(この3車は盗難車でも人気高)、パジェロ、ハイラックスサーフなどのSUV、また90年代~の国産スポーツカー(GT-R、トヨタスープラ、マツダRX-7など)も北米を中心に非常に人気が高い。アメリカやカナダでは本来、左ハンドル車しか走れないが、アメリカでは製造から25年以上、カナダでは15年以上経過していれば右ハンドル車の輸入・販売・走行も可能となるからだ。

 

海外では距離が10万キロを超えていても関係なし。世界屈指の性能を誇る日本車が10万キロ程度で「価値ナシ」と判断されるのは、海外の業者やユーザーから見たらとんでもないことなのだ。最近では10万キロ以上の多走行車の買取を専門とする業者も出始めており、他では値が付かなかった車が20-30万円という意外な高値で買い取ってもらえるケースも増えている。

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自動車生活ジャーナリスト

加藤久美子

山口県生まれ 学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。一般誌...

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