「自分だけは特別」と思ってローン破綻しちゃう人たち

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citrus 中川寛子

「自分だけは特別」と思ってローン破綻しちゃう人たち

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少し前にあるパーティーでこの本の著者、菅井敏之さんにお目にかかった。メガバンクの支店長を経て、現在は不動産投資家であり、カフェのオーナーでもあるという、とてもダンディな方で、その時の雑談がとんでもなく面白く、帰宅後、すぐに書籍を購入した。

 

これもとても面白く、読後すぐにメガバンクに放置していたお金を解約するつもりだった信金の口座に移したほど。即効性のある、役に立つ内容だった。

 

これはぜひ、記事にさせていただこうと、田園調布のカフェにお邪魔し、いろいろ伺わせていただいたのだが、一番なるほどと思ったのが、自分だけは特別と思っている人が破綻するということ。

 

菅井さんによると、住宅ローンで一番破綻の可能性が高いのは、年収900~1000万円くらい、有名大学を出て大手企業に勤務しているような人たちだという。

 

逆に400~500万円くらいの人は堅実に身の丈にあった物件を買い、夫婦で力を合わせて返済していこうとするので、さほど危険なことはないという。

 

で、なぜ、年収1000万円が危ないか。

 

 

それは自分だけが特別、エリートなんだと思ってしまい、いいところに住む、子どもをいい学校にやる、いい車を買うのは当然と勘違い、生活サイズが普通の人よりちょっと大きくなってしまうからだという。

 

こういう人たちは属性がいいだけに銀行にとっては案件を通しやすい、おいしいお客さんで、銀行は返済比率35%ぎりぎりまで貸してくれる。

 

売る側も、いいお客さんだと思うから、あたなだけには特別にこの価格でとか、あなたのためにこの部屋は取って起きますなどと甘言を尽くす。そうなると、エリートさんたちは舞い上がってしまい、ふむふむ、良きに計らえ、んじゃ、それ、買うかなんて後先を考えずに決断。

 

良い場所に住んだら、そこにふさわしい車が欲しくなるし、周囲に合わせて子どもは私立だろうということになる。

 

そりゃあ、確かに無理がある。平均年収の下がっている世の中で見れば年収1000万円は高いように思えるが、税金だなんだを差っ引いて考えれば、そこまで生活サイズを大きくしていいほどの額ではないと菅井さん。

 

 

それなのに、自分だけは特別意識が気持ちを肥大させちゃうのだろう、無理を無理と思わない、自分にはこのくらいが当然だと思ってしまうようになる。

 

だが、冷静に考えれば、いくら有名大学だといっても毎年何万人もの卒業生が出るわけで、大手企業に勤めている人も何万人もいる。その中であなただけが特別なんてことはまずもってあり得ない。それなのに、特別なんて言われてその気になっちゃうのは、一体なんなんだろう。

 

不思議だと思いつつ、いや、待てとも思った。自分の中にも、そうした特別扱いを望む気持ちはないか、身の丈以上に自分を大きく見せようとするスケベ心がないか。そう考えてみると、まんざら他人事でもない。気をつけないといかんな、である。

 

と思った後に再度、思った。私の場合、そもそも、そんなに年収がない。ついでに個人営業。特別扱いされる心配自体がないんだった……。

 

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中川寛子

住まいと街の解説者。東京生まれの東京育ち。中高の頃は自転車で、現在は徒歩で首都圏を隈なく歩き回る不動産オタク。子どもの頃から歯を磨くより作文を書く方が楽と言い切り、現在もヒマがあると何か書いているか、読んでいる。おかげさまで原稿書きで細々と生計を立てている。所属学会/日本地理学会、日本地形学連合、東京スリバチ学会

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