【大人の着こなし考】ラクだけど落とし穴も…「とりあえずの黒」から「一周回っての黒」へ

ライフスタイル

 

学生の頃にファッション誌を読んでいて印象に残った“一周回って黒”という言葉があります。業界人による対談企画などでよく目にしていたのですが、その対談に登場していたスタイリストに会う機会があったので、“一周回って黒”の意味を確認したことがあります。

 

 

■「黒い服」の特徴、理解していますか

 

そのスタイリスト曰く、何となく黒が好きで選んでいた時期があり、それに飽きて他の色を着るようになってから本当の黒の魅力に改めて気づき、いっそう黒を選ぶようになっていたそうです。そして、黒は意外と難しい色なので、いろいろとわかったうえで着こなさないとオシャレには見えないとのことでした。

 

では、黒の何をわかっていないといけないでしょうか。服の色としての黒には、主に下記のような特徴があります。

 

  • モノトーンで着こなしやすい
  • 起伏や濃淡がわかりづらい
  • 収縮色(小さく見える)
  • フォーマル(ドレス)な印象
  • クールな印象
  • ロックな印象
  • 武骨な(男っぽい)印象

 

とりあえずどんなスタイルにも合うということで、安易に黒を選んでいるだけだとオシャレとは言い難いのは事実。それでも、それなりに着こなせていれば大した問題ではありません。ただし、意外と損をしている場合も少なくないので注意すべきです。

 

 

■油断すると一気に“残念なファッション”になる

 

具体例で言えば、黒いスキニーデニムを穿くとオシャレに見えるという話の上辺だけをすくい取ったのか、似合わないロック調になってしまっている若者を見掛けたことがあります。また、ラフな着こなしの上に芯地入りのフォーマルなブラックジャケットを重ねてチグハグな印象になっている学生を見たこともあります。

 

もしもロックな男になりたくてブラックジーンズを選んでいるのなら似合っていなくてもいいでしょうし、どうしてもフォーマルなジャケットを着たかったのなら文句を言われる筋合いはないでしょう。ただし、服装はコミュニケーション手段のひとつであり、選んだ服によって印象が変わるという事実はきちんと把握すべき。自分の意思や好みを優先した結果、オシャレな人という印象を犠牲にせざるをえないトレードオフが発生することも少なくないのです。

 

ちなみに、暑い夏は黒い服の特性が活きるシーズンでもあります。黒は起伏がわかりづらいのでTシャツ1枚でも体型が隠しやすく、しかも収縮色なので痩せて見える効果が期待できるからです。また、黒は濃淡がわかりづらいため、汗をかいて服が濡れても目立ちづらいという特徴もあります。

 

ただし黒は光を吸収する色でもあり、吸収した光は熱に変換されるので、日差しが強い夏のアウトドアに黒尽くめの格好が適していないことも理解しておきましょう。

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「着こなし工学」エバンジェリスト

平 格彦

1974年、東京都生まれ。O型。天秤座。ライター/編集者。コラムニスト。プランナー。AllAbout「メンズファッション」ガイド。[着こなし工学]ファウンダー。JAPAN MENSA会員。野菜ソムリエ。大学でマーケティングを...

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