なぜDA PUMPは『U. S. A.』で再ブレイクできたのか?

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出典:You Tube「DA PUMP / U.S.A.」より

最近テレビでDA PUMPをよく見るようになりました。ユーロビートを日本語でカバーした『U. S. A.』はネットで火が付き、今やYouTube再生回数が3852万回(2018年8月1日現在)を記録。音楽ダウンロードアプリの『レコチョク』で7月度シングルランキング1位となっています。まさに「再ブレイク」といった形ですが、ネットで「バズる」ことになった陰には、たくさんのネットのファンの「愛」がありました。

 

 

■「ハロヲタ」に見出される

 

はじめに『U. S. A.』がYouTubeに公開されたのは、2018年5月16日のことでした。この時はまだごく一部のファンの間でしか知られていない状態でしたが、ハロプロファン(またの名をハロヲタ。「モーニング娘。」などのファンのこと)に「発見」され、TwitterやInstagramによってMVやリリースイベントでの模様が拡散され、順調にYouTube再生回数を伸ばします。これはDA PUMP側も想定外だったようで、メンバー自身も「意外なところから広まって驚いています」と述べていました。

 

なぜハロヲタが男性ダンスボーカルユニットであるDA PUMPに注目したのかというと、次の3つの理由が挙げられます。

 

(1)ジャケットがモー娘。のものと類似していた

 

『U. S. A.』のシングルCDのジャケットを見ていただくとわかりますが、DA PUMPのリーダー・ISSAが中心に大きく映っています。これはモー娘。のジャケット(『わがまま 気のまま 愛のジョーク』)と非常によく似ているのです。これにより、ハロヲタファンがDA PUMPに興味を持つようになります。

 

(2)MVの演出がハロプロのものと類似していた

 

実際に『U.S.A』のMVと、ハロプロ(モー娘。)の『TIKI BUN』を比較して見てみるとわかると思いますが、ライトの演出などが類似していることがわかります。この共通点も、ハロヲタがDA PUMPファンになっていく理由の一つでした。

 

(3)歌詞が類似していた

 

『U.S.A』の歌詞は特徴的な言葉選びで有名ですが(「どっちかの夜は昼間」「ドリームの見方を inspired」など)、これはハロプロの作詞を担当していた「つんく♂」のものと似ています。この世界観が、ハロヲタを『U.S.A』中毒にしたのです。

 

このような共通点から、従来からのDA PUMPファンに加えてハロヲタファンが加勢し、TwitterやInstagramを介して急速にバズっていきます。その後、6月28日のCOUNT DOWN TV(TBS)を皮切りにテレビに露出し始め、一般的に周知されるようになりました。さらに7月14日の「音楽の日」では曲中、司会の中居正広(元SMAP)の前で「世界に一つだけの花」の振り付けを披露。ハロヲタに加えてスマヲタ(SMAPファン)をも巻き込んで一大センセーションを巻き起こしました。そして冒頭で紹介したように、DA PUMPは「再ブレイク」を果たすのです(実際、7月25日の2018 FNSうたの夏祭りにて、DA PUMPとモー娘。のコラボが実現しています)。

 

 

■あえて「ダサい」ことを真面目にやる

 

DA PUMPの『U.S.A』は「ダサかっこいい」と呼ばれています。彼らは現在7人メンバーですが、ボーカルのISSAはもちろんのこと、その他の6人はダンスの世界大会に出場経験のあるプロのダンサーたち。そんなプロ集団が、あえてダサいことを真面目にやっているところが、かっこいいのです(これもハロプロと共通している点です)。私のようなただのおっさん(33歳)がコミカルに踊ったところで、それは単なる「ダサい」になってしまいます。

 

 

■これからの時代、ネット発のコンテンツが売れていく

 

かつてはテレビ番組からのみ情報を受け取ることが多く、話題の発信源はいつもテレビでした。しかしながら、ネットが普及した現代では、テレビを経ずとも多くの人にコンテンツが届くようになっています。『U.S.A』という曲は、SNSというツールがヒット作を生み出すという新時代の幕開けを教えてくれました。もちろん、SNSでバズるには、多くの人を魅了するコンテンツであることが最も重要な要素です。DA PUMPは多くのファンの「愛」によって、再ブレイクを果たしたと言えます。

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ライター&ブロガー

安齋慎平

1985年福島県生まれ。県立福島高校、東北大学経済学部卒。ライフハッカー[日本版]などのWebメディアや、企業オウンドメディアなどで執筆中。内閣府広報『Highlighting Japan』など官公庁から依頼された記事も担当...

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