ANAが提供した“宇宙日本食”の味とは?──「宇宙フライト2018」より

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ANAが成田〜ヒューストン線で実施した「宇宙フライト2018」では、機内で少しでも宇宙旅行を体感できるよう、機内食の一部がなんと宇宙食となった! その味はいかに?

 

 

■想像以上に美味い! 宇宙日本食

 

「宇宙フライト2018」はANAとして初の試みだ。

 

「宇宙フライト2018」は、9月12〜20日にかけてANAの成田〜ヒューストン線で実施された。JAXA(宇宙航空研究開発機構)とコラボレーションして、宇宙をより身近に感じてもらおうという試みだ。

 

フライトでは、随所に宇宙らしさを感じられる仕掛けがあり、搭乗証明書やオリジナルステッカーを配布したほか、機内エンターテインメント番組に、宇宙にまつわるスペシャルビデオコンテンツを用意、機内食の一部を宇宙食とした。しかも、“宇宙日本食”だ。

 

宇宙日本食とは、宇宙食としての基準を満たしており、かつ日本の家庭で通常食されているものを対象にJAXAが認証するもの。2018年8月現在で計32品目を認証されている。

 

「国際宇宙ステーションに長期滞在する日本人宇宙飛行士に、宇宙日本食を楽しんでもらい、パフォーマンスの維持・向上と精神的なストレス低減につながることを目的にする」と、JAXAはうたっている。

 

 

ANA「宇宙フライト2018」
オリジナルステッカーを配布。ちなみに、成田〜ヒューストン線で実施された大きな理由は、ヒューストンにNASA(アメリカ航空宇宙局)のジョンソン宇宙センターがあるため。

 

「宇宙フライト2018」で提供された宇宙日本食は、ビーフカレーと羊羹(小倉)、キシリトールガム、緑茶の4品。イベント用にアレンジしているのかと思いきや、実際に宇宙で食されるものとまったく同じと言う。それを聞いて、いささか不安になった。

 

筆者がイメージする宇宙食といえば、練り歯磨きのチューブに似た容器から、ストローのようなもので“摂取(食べる)”する、SF映画のワンシーンだ。もちろん、味は分からないが、少なくとも美味しそうには見えない。

 

ANA「宇宙フライト2018」 機内食で提供された宇宙日本食のカレー。

 

しかし、出てきたビーフカレーは、普通のカレーライスとおなじくライスにカレーを半がけしてある。ひとくち含むと、機内食とは思えない刺激的な辛さにびっくり! 実はこのカレー、無重力の宇宙船内での味覚反応の変化に対応するため、よりスパイシーで濃い味つけにしているそうだ。その辛さは製造元のハウス商品内辛味順位で4(辛口)相当。これは同社の「ジャワカレー(中辛)」や「こくまろカレー(辛口)」と、同じという。

 

老若男女あらゆる層が食べることを考慮してメニューを策定する一般の機内食よりは、突き抜けた味であることは間違いない。また、カルシウムやウコンの成分を強化しているという。カルシウムは無重力で骨が弱くなることを防ぐためで、ウコンは宇宙放射線による細胞の酸化を抑え、老化を防ぐ働きがあるという。

 

宇宙日本食は予想をはるかに超えた衝撃的な味わいだったが、普段地上で食すカレーと大差があったわけではない。「宇宙フライト2018」が、来たるべき宇宙旅行時代の予行演習になるかどうかは気持ちの持ちようしだいか。

 

文:稲垣邦康(GQ)

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