ほめすぎは逆効果。当たり前のことができたからって、ほめる必要はない!

人間関係

 

■子どもを(人を?)ほめてはいけない理由

なぜなら、その「ほめたいと思ったこと」がレアな状態だということを強めてしまうから。当たり前のことなんだから、ほめる必要なんてない!

 

ほめて伸ばす……大切なことのように思います。が、私は大先輩に言われたことをきっかけに、違うんだ~と思うようになりました。

 

十何年か前、私は大先輩の指導の下、初々しい若手教師をやっていました。始業し、数日経った時、大先輩から、こう言われたのでした。「青木先生は、私と違って、悪いことを見つけてグチグチ言わないのがいいわ。目を向けている方向がいいと思う。でも、ほめすぎね」

 

私は、目の向け方を認めてもらえたのに、ほめすぎだと言われた意味がわかりませんでした。とまどっている私を前に、大先輩は話を続けました。「だって、できるのが当たり前なんだから、一々、ほめる必要がないでしょ」。

 

なるほど~と思いました。当たり前のことを一々、ほめる必要はありません。

 

極端な例ではありますが、「いやあ、よく1分間に15回も呼吸するね。すごいね!」とか、「さすが!まばたきのリズムがいいよ!」などと、ほめることは、普通はありません。

 

なかなかない、レアなことだから、あえて「ほめる」必要があるんですね。ということは、「ほめられた」ということは、そのいいこと、状態がレアだ、ということを強める意味も持ってしまうわけです。

 

子どもに(人に)関心を持つことは大事。そして、悪いところではなく、いいところに目を向けることも大事。でも、「ほめる」ということは、度がすぎると、かえって「ダメな自分」「できない自分」を強調することにもなるようです。

 

お子さんが、できない、できない、と苦労していたこと、気になっていたことが、やっとのことでできるようになった時、「よかったね~できたね~」というのは、むしろ必要なことでしょう。

 

生活に身近な、当たり前のことで考えてみてください。

 

・朝、お母さんに起こされずに起きてきた。

・明日の用意を一人でできた。

・家に帰ってきたら、すぐに着替えて、宿題を始めた。

 

そういう「当たり前」のことは、子どもにとっては、なかなかハードルの高いことでもあります。が、いずれは自分でできるようになります。そう確信するからこそ、一々、ほめないのです。

 

お子さんが何か「いいこと」をして、「ほめてくれないの~」という顔で、お母さんの様子をうかがっているなら、「だって、あなたならできて当然でしょ。当たり前のことを一々、ほめないわよ」と言ってみましょう (もちろん、嫌味ではなく)。

 

その上で、「でも、もちろん、見ていたよ」と伝えてあげることも必要です。お子さんが、突き放されたように思っても困りますから……。

 

「ほめる」ことは、なかなか難しいです。

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私立小学校校長

青木洋介

1976年生まれ、都内私立小学校校長。 2013年「むさしの学園小学校の母親を変える教室」出版。 低学年から高学年までの担任を経験する中で、子どもが安心して活躍するためには、まず、母親がイキイキしていることが大...

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