「酢をかけて食べるとダイエットになる」は本当か?

ヘルス・ビューティー

平井 千里

 

最近、テレビで「食事に酢をかけて食べるとダイエットになる」と聞いたのですが…、とあちらこちらで聞かれます。その質問への私の返答は「そういうこともあると思いますよ」。そのメカニズムは、いろいろな説があります。

 

私たちの身体は、糖質や脂肪から「クエン酸サイクル」という代謝を経てエネルギーを作ります。酢の酸味成分である酢酸は体内に入ってクエン酸に変化します。そのため酢を摂るとエネルギーを作りやすくなるのでダイエット効果があるといわれるのです。しかし、いくら「クエン酸サイクル」に酢酸が使われるとしても、酢酸だけがたくさんあれば回るものではないので、さほど効果はないとも言われています。とはいえ、がっかりすることはありません。酢を摂取することによってさまざまな健康効果があることは間違いありません。
 

 

■酢をかけるとこんなに健康にいい!

 

酢の健康効果は大きく5つが知られています。

 

  1. 「食欲増進」…特に夏の暑い時期などは酢の酸味でさっぱりした味付けにすることによって食欲が増し、体力を維持することができます。
  2. 「運動後の疲労回復を早める」…酢に含まれる酢酸から変化した「クエン酸」が疲労物質である「乳酸」を分解するため、疲労回復に効果があります。
  3. 「腐敗予防」…酢は酸性なので、pHが酸性になります。そのため、雑菌の活動が鈍くなり、腐敗予防になります。
  4. 「減塩」…酢には食塩が含まれていません。しかし、さっぱりした酸味のおかげでしっかりとした味を感じます。塩気が薄くても、美味しく感じられます。減塩の効果は、ダイエットにも影響を与えます。「梅干1個でごはんが1膳食べられる」と言われますが、梅干だからではなく、塩味が強いからごはんがすすむのです。おかずの塩味が薄ければ、ごはんの食べ過ぎを防ぐことができますので、食べる量が減ってダイエットに効果的なのです。
  5. 「カルシウムの吸収を促進する」…カルシウムは吸収率の悪い栄養素として知られていますが、酢を一緒に摂ることで吸収率が上がります。

 

 

■酢を上手に使うには

 

「何にでもかけて食べる」という人がいるくらい酢は何にでも合いますが、おすすめの使い方は、テーブル醤油を酢で予め割っておくこと。今までと同じ量をかけても減塩になります。醤油以外にも、ドレッシングやマヨネーズに混ぜても美味しく減塩できます。

 

また、酢を使った料理で最初に思いつくのは酢の物ですが、酢は肉や魚の身をやわらかくする効果があります。肉や魚を煮る料理の場合は、酢を入れて煮るとやわらかく、美味しく煮ることができますよ。
 

 

■酢以外にかけるだけでダイエットになるものってあるの?
 

 

「酢は苦手だけれど、酢と同じようなダイエット効果があるものはないの? 」と思っている人もいると思います。ご安心下さい。ありますよ。酢のダイエット効果で一番のメリットは「減塩になるため、全体の食事量を減らすことができること」です。酢にこだわらなくても、食塩の入っていない調味料を使えばいいのです。レモンなどの柑橘類の汁を使うのもよいですし、香辛料、ハーブ、長ねぎ、にんにく、しょうがなど香りの強いものも塩が少なくても美味しく感じます。しかし、日本人の口に最も合うであろう和食なら、なんと言っても「出汁」を濃くすること。塩味が薄くても格段に美味しくなります。試してみてください。

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平井 千里

女子栄養大学大学院(博士課程)修了。名古屋女子大学 助手、一宮女子短期大学 専任講師を経て大学院へ進学。「メタボリックシンドロームと遺伝子多型」について研究。博士課程終了後、介護療養型病院を経て、現職で...

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