「食の好み」が合わないカップルは別れる、は本当なのか?

人間関係

 

『しらべぇ』が配信している『恋人との食事の相性が合わないと悩む女性「我慢している」の言葉に指摘も』なるタイトルの記事に目が止まった。女性専用掲示板『ガールズちゃんねる』に立った「食の趣味が合わない彼」というスレッドに寄せられたさまざまな意見をフックに、「じゃあ、そーいう(食の嗜好の食い違いに悩む)カップルはどーすればいいのか?」をアレコレと論じていく内容だ。

 

同スレッドに集まった意見には、「好き・嫌いがあまりにも乖離しているとキツくなる」「好きなお店や食べ物が違う…くらいならいいのでは?」「食事以外の楽しみを共有できていれば問題ない」……などの指摘が多く見られたという。

 

なかでも興味深かったのは「彼と魚料理の話になった際、投稿者は“焼き魚”が頭に浮かんだそうだが、彼は魚介類をトマトやオリーブオイルで煮込んだナポリ料理の“アクアパッツァ”だと思っていた」という書き込み。ジョークとしか思えない、なかなかに洒落た(?)小咄だが、このエピソードに対しては、以下のようなリプライがあった……らしい。

 

「彼とは生まれ育った環境が違いすぎるのでは? 魚料理って聞いて焼き魚よりも『アクアパッツァ』思い浮かぶって、そんなに多くないと思う。それが笑えればいいけど、毎回『そっち?』みたいになったら…それこそ会話の我慢がしんどい」

 

「今回は彼の好きなお店、次は私の…って『譲り合い』ならいいけど、少なくとも主は『我慢』だと思ってる。その感覚のほうが今後ストレス溜まりそう」

 

「お互いの違う好みを楽しむことはできないのかな。(後略)」

 

かくなる私も40代のころまでは、数回デートする程度の関係ならまだしも、結婚や同棲に到るクラスの深い関係になった女性と「食の嗜好が合致しない」のは、下手すりゃ破綻にまでおよぶ、けっこう看過できない大きな問題だと捉えていた。が、50歳を超えて、20歳や30歳も年下の女子とのお付き合いを余儀なくされたあたりから(※「余儀なくされた」わけではなく、あくまで自分の明確な意志による選択なのだがw)、少々考えが変わりはじめてきた。だって、そんな年頃の女性と初老のおっさんとの舌の好みが同じなわけないじゃないじゃないですか! ピッタリ合うのはむしろ稀、どっちかが年相応とは無縁な環境で育ってきた特異なパターンだと言えよう。

 

だからこそ、まず年上である私は、前出した最後のリプにあったように「お互いの違う好みを楽しむ」努力をしなければならないのである。

 

基本、相手がつくってくれる料理や「行きたい」と主張するお店は全面的に受け入れる。彼女がつくってくれたコクに欠けたあっさりしたカレーや全然辛くない麻婆豆腐だって、それに彼女が連れて行ってくれたサイゼリアや幸楽苑だって、いざ食ってみれば案外美味しいですから……。「魚料理=アクアパッツァ」な彼だって、一度焼き魚も口にしたら、きっと「わりとイケるじゃん?」と、まんざらでもないリアクションを示してくださる……はず?

 

そして、相手の食生活に合わせたうえで、私も5回に一回ほど、自分が好きな料理をプレゼンする。そして、そのプレゼンが好評だったときって、ホントにうれしい──こうやってじっくりと時間をかけて「おたがいの舌の好みをすり合わせていく」のも、これはこれで幸福感溢れる営みなのではなかろうか。「食の嗜好の食い違い」は、どちらかの“食わず嫌い”に起因する場合も多々あったりするわけだし……。

 

もし、「おたがいの舌の好みをすり合わせていく」作業を本気で楽しむ心づもりがあるなら、できれば“外食”ではなく“自炊”をおすすめしたい。「ここのお店に行こう」だと行く前に断られてしまうことだってありうるが、「今日、○○をつくってみたんだけど、一度食べてみて」だったら、相手もとりあえずはその“興味の範疇外である料理”を口に入れるしかないからだ。

 

ただし、自分はハンバーグや唐揚げが大好物なのに、相手はマクロビやオーガニックにやたらこだわった食事ばかりを強いてくるケースや、自分は鯨料理が大好物なのに、相手が「クジラは人間の次に頭がいい動物なので食べるなんてもってのほか!」なんて動物愛護の精神に肩入れしすぎているケースは、「食の嗜好」というよりは思想、アイデンティティが根本からズレているがゆえ、とっととお別れしたほうが無難なのかもしれない?

この記事が気に入ったらいいね!しよう

citrusの人気記事をお届けします

SNSで記事をシェア

ネットニュースパトローラー

山田ゴメス

1962年大阪府生まれ B型。 ネットニュースパトローラー(※citrus限定肩書き。たまにスポーツ新聞や週刊誌も。略して「NNP」)。 関西大学経済学部卒業後、大手画材屋勤務を経てフリーランスに。エロからファッショ...

山田ゴメスのプロフィール&記事一覧
ページトップ