射精回数が少ないと「がん」になりやすい? 間違った「禁欲生活」に要注意【男も知らない精液のヒミツ】

ヘルス・ビューティー

男性にとって精液はフシギな存在です。人生と密接な関係があるはずなのに、なぜかタブー視され、他人と語ることも少ない──。近年そんな精液が、さまざまな情報を持った“宝”として注目を集めています。いち早く精液の重要性に気づき、研究を続ける株式会社ダンテの萩原代表が、精液にまつわるコラムをお届けします。

 

 

【Vol.04】禁欲期間は1日か2日がちょうどいい!?

 

妊活をする際に、精子の数が増えるので禁欲をしている、といった男性は多いのではないでしょうか。ただ最近の研究では禁欲すると逆に精子の質に悪影響があり、さらには前立腺がんになるリスクも高まるという報告も。他にも頻繁にセックスするカップルほど、妊娠しやすいという研究もあり、禁欲は本当に精子のためになるのか、今回は禁欲と精液についてご紹介していきます。

 

では、どの程度の禁欲期間が最適なのでしょうか。精液検査する際は、禁欲期間を2~7日にするというガイドラインがWHOからだされています。ただし、これはあくまで検査の目安であり、「妊娠するために最適な精子」を得るための禁欲期間には言及していません。

 

約6000人の方で精液と禁欲期間の関係を調査した研究では、乏精子症(精子濃度2000万/ml以下)の方では禁欲期間1日(24時間射精していない)をピークに精子の運動率がどんどん悪くなり、精子数の正常な方でも7日目以降から悪くなっています。ただし、乏精子症の方・精子数の正常な方どちらでも禁欲期間が0日の場合には、運動率が悪いという結果になっています。やはり一日の中で連続射精してしまうと、精子の数は減ってしまうみたいです。

 

一方で、精子の形に関しては乏精子症の方・精子数の正常な方どちらでも禁欲期間が0~2日で最も正常な形の割合が多いことがわかっています。以上のことから、禁欲期間は1日か2日が望ましく、特に乏精子症の方は禁欲期間1日で妊活に臨むのが良いことが示唆されています。

 

また、アメリカの調査で射精回数の多い男性は、前立腺がんになるリスクが低いという驚きの研究結果がでています。1カ月当たりの射精回数(性交、夢精、自慰での射精を合わせた回数)が21回以上の人では、4~7回の人に比べて前立腺がんになる危険性が少なくなり、特に40代でも月21回以上射精している方では前立腺がんになるリスクは低いという調査報告が出ています。月21回ともなると平日に1回ペースであり、頻度としてはとても多く感じますが、禁欲することでの弊害はありそうである。ただし、因果関係についてはまだまだ分かっていないため、射精すれば前立腺がんにならないというわけではないのでご注意を。

 

※情報は2019年5月23日現在のものです

 

※当サイトにおける医師・医療従事者等による情報の提供は、診断・治療行為ではありません。診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。記事内容は執筆者個人の見解によるものであり、全ての方への有効性を保証するものではありません。当サイトで提供する情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、各執筆者、その他当社と契約した情報提供者は一切の責任を負いかねます。

 


監修:横浜市立大学附属市民総合医療センター生殖医療センター泌尿器科助教 竹島 徹平 先生

この記事が気に入ったらいいね!しよう

citrusの人気記事をお届けします

SNSで記事をシェア

男未来研究所所長・精液エバンジェリスト

萩原啓太郎

1986年東京都生まれ。東京工業大学卒、理学博士。 学生時代は国立がん研究センターでがんを予防する食品に関する研究を行う。 その後、産業医科大学で助教として教鞭をとり、名大ベンチャーに入社。現在、広島大学...

萩原啓太郎のプロフィール&記事一覧
ページトップ