子どものスマホ・ネット問題を解決するための、2つのポイント

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子どものスマホ問題、ネット問題は、結局、どうすればいいのか。「ご家庭でルールを決めましょう」なんて正論で、解決すれば苦労はしない。安全について教えること、そして、子どもをコントロールできなくなる不安に目を向けることの2つ。シンプルに、この2点を考えよう。

 

先日の「子どもが、『将来YouTuberになりたい』と言ったら、どうすべきか」の記事が、citrusに掲載され、2日でシェア700件を超えています。Facebooknaviについているコメントを見てみると、

 

「まあ、やらせてみたら、いいんじゃない」

「何が問題なの?」

 

というようなコメントが多いようです。

 

私自身も、YouTuberという職業?については、そう思っています。仕事って、時代とともに変わるでしょうし、いろいろなことに挑戦してほしい、と思います。

 

さて、今日、改めて記事を書きたいと思ったのは、YouTuberよりも前に、子どものスマホ問題、ネット問題の方が、子ども、特に小学校中学年以上のお子さんをお持ちのお母さんには切実な問題だと感じるからです。スマホやネットを子どもの好き勝手にさせてはいけない、その危険性は、改めて確認するまでもないでしょう。

 

有害な(性的に、暴力的になど)情報に簡単に触れることができたり、匿名性が非道な書き込みをしやすくさせたり、個人情報等の流出、悪用が懸念されたり……

 

でも、子どもは、スマホや携帯、パソコンが大好きです。大人が迷いながら覚えた操作方法なんて、数分でマスターします。あれほど想像できない数字にしたはずのパスコードも、なぜかわかってしまいます。最近でこそ、定額制が一般化しているので、あまり聞かなくなりましたが、ネット代金が数万円?数十万円?になった、ということを実際に耳にしたこともあります。では、どうするか。

 

「みんなで、家庭のルールを決めましょう」

 

という、「ザ・正論」があらわれます。そんなことは、わかってる。でも、うまくいかない。だから、困ってる。

 

「我が家は、夜9時まで」

「携帯を使う時は、リビングルームで、みんなのいる時に」

「人を攻撃するような、面と向かって言えないような言葉はネットでも使わない」

 

決めれば、決めるほど、裏の抜け道も巧妙になり、バレた時のショックと言ったら……

 

あるいは、

 

「遅くたって、すぐに返事しないと、明日、あの子にいろいろ言われる!」

「お父さんの意地のせいで、私がイジメられてもいいのね!?」

「お母さんだって、ラインで先生の悪口書いてる癖に、なんで私にだけ言うの?」

 

など、イラッとする、あるいはグサッとくる反撃にあうかもしれません。

 

そういう事情を踏まえ、「スマホ問題・ネット問題」について考えてみると、この問題のポイントは次の2つなのではないかと思うようになりました。

 

まず、「安全」の問題です。

 

道を歩く時、あるいは電車やバスの中で気をつけなくてはいけないこと。夜、遅くなってしまった時などに、どの道で帰らなくてはいけないか、あるいは迎えをどうして呼ばなくてはいけないかということ。寒くなったら、一枚、着た方が風邪を引きにくいということ、などなど……

 

スマホだろうが、ネットだろうが、リアルな毎日だろうが、「安全」を子どもに教えることは必要です。

 

ご家庭で、お母さんやお父さんが教えてくださることがとても重要ですが、最近は学校でも教える機会があると思いますし、携帯電話会社もいろいろな情報を提供しています。それらの情報を活用し、「安全」について、身につけることは重要です。

 

そして、次に「コントロールできなくなる不安」の問題です。おそらく、こちらの方が心理的に重要で、核心にあるのではないかと思います。かつて、固定電話しかなかった時代。今時の二十代から下の世代には想像もできないでしょうが、中高生となり、異性の友達と仲良くなって、コミュニケーションを取ると言ったら、直接会うか、家の電話にかけるか、でした(まあ手紙もあるでしょうが……) 。

 

家の電話にかければ、お父さんやお母さんという強烈な「フィルター」が第一関門として待ち構えていました。うっかり、長電話になって、強制的に切られた、なんて経験がある方もいらっしゃるでしょう。私の場合、高校時代に、ポケベルがあり、大学に入るとわずかな間、PHSがあり、あっという間に携帯が広まりました。

 

その結果、大人が目にみえて、子どもの人間関係や興味をフィルターできる機会が、大幅に減っています。歌舞伎町なり、渋谷なり、そういう「街」に行かなければ、出会えなかった情報や人とのつながりが、ネットでは、無料で、今、ここで、手に入ります。ドキドキ、コソコソ、いかがわしい情報を探す経験など全く不要になり、いい検索の仕方さえ見つけてしまえば、もうオーケーです。

 

大人は、圧倒的なコントロール権をスマホやネットに奪われたことになります。ここに「スマホ問題・ネット問題」が、お母さんの心を不安にする本当の源があるのではないかと私は思いました。とはいえ……固定電話の時代も、今も、大人がコントロールしようとすればするほど、子どもは逃れようとするでしょう。一方で、「信じているから大丈夫よね」という「理解ある親」の発言で、実は野放しにしているだけ、ということもあると思います。難しい問題です。

 

これさえ教えれば安心。これさえ決めておけば大丈夫。

 

そんな決まった公式はなさそうです。スマホでも、ネットでも、リアルでも、いつでも、子どもはトラブルを起こす可能性があるし、思ったよりも、子どもは自分で正しい判断ができる。その都度、その都度、話したり、気づかないフリをしたり、怒鳴ったり、褒めたり、あれこれやってみるしかない。他のお母さんも、同じように悩んだり、困ったりしているのではないかと思います。少なくとも、私は困っている声を耳にしています。 

 

さて、最後に、「スマホ問題・ネット問題」への、私からの具体的なヒントは、

 

「ルールを、シンプルで大人も実行可能なものにすること」

 

です。これは学校のクラスで、ルールを作ることと同じです。

 

・あれが問題、ではこういうルールにしよう。

・こんどはそっちが問題、じゃあこれもルールにしよう。

 

と、ルールばかりが増えて、結局、守れなくなります。この方がよほど問題です。シンプルで、みんなが無理なく、実行できること。例えば、

 

「お父さんとお母さんは、あなたの携帯を抜き打ちチェックできる」

 

という一点にするのはどうでしょうか?これなら、安全上も、コントロール問題も、ケアできているのではないでしょうか? 大人が子どもの成長に責任を持っていて、しかも、お父さんやお母さんがお子さんの携帯代を払っているのです。親が子どものスマホやパソコンを抜き打ちチェックする権利は、当然あると私は思います。

 

そこに罪悪感をもつ必要は全くない!

 

もしかしたら、チェックした結果、見たくない子どもの現実を見てしまう不安がありますか?だとすると、その不安のハードルを越える勇気は、必要なことなのではないかと思います。

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私立小学校校長

青木洋介

1976年生まれ、都内私立小学校校長。 2013年「むさしの学園小学校の母親を変える教室」出版。 低学年から高学年までの担任を経験する中で、子どもが安心して活躍するためには、まず、母親がイキイキしていることが大...

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