避妊だけではない、ピルの上手な使い方

ヘルス・ビューティー

清水なほみ

 

私は解熱鎮痛剤は飲みませんし、風邪っぽいな~という時も風邪薬は飲まずに必要な漢方やサプリメントで乗り切ってしまいますが、継続的に飲んでいる薬もあります。それがピルです。

 

ピルを服用する目的は、確実な避妊を自分の手で行う、というだけではなく、月経を自分のスケジュールに合わせて好きな時に来させたり、卵巣がんや子宮体がんの予防のためでもあります。最近、ピルによって得られる様々な副効用や、ピルをやめた後もよい状態が継続することがあるのは、単純にピルのホルモン作用だけによるものではないのではないか、ということに気付きました。

 

 

ピルによって月経をコントロールできるようになると、しばしば患者様から聞かれる言葉が「生理に振り回されなくなりました」といったものです。ピルを飲む前は、月経が「来るもの」で、それとともに腹痛などの不調が「否応なく降りかかってくるもの」だったのが、ピルを飲むことによって月経を「来させる」ことができるようになり、月経期の体調も自分でコントロールできるようになるわけです。

 

それまで月経に対して「受け身」だったものが、ピルを服用することによって月経に対して「主体的」になれるといえると思います。

 

もちろん、人によってはピルを「本当は飲みたくないけど」と思いながら飲んでいたり、ピルをうまく使いこなせず月経に振り回される状態が続いてしまう方や、月経不順をピルで「治してもらっている」と思っている方もいらっしゃるでしょう。そのような場合は、ピルを服用していても「主体的」にはなっていないので、ピルの効果が十分得られなかったり、服用をやめるとすぐに元の状態に戻ったりします。 

 

 

同じ薬でも、どのような姿勢で、またはどのような目的を持って服用するかで、体への作用の仕方は異なってくるのです。どのような姿勢で服用しても、服用方法を守っていれば確実な避妊はできるのですけれどね。

 

避妊を「男性任せ」の方法から、ピルという「自分の手で行う」方法に変えるだけでも、自分の人生に対して「主体的に選択する」という行動を起こしていることになります。それに加えて、ピルの副効用をしっかり理解して使いこなすということは、女性としての人生に自らが主役となって生きることを宣言しているようなものなのですね。

 

※情報は2016年3月24日現在のものです

 

この記事が気に入ったらいいね!しよう

citrusの人気記事をお届けします

SNSで記事をシェア

清水なほみ

女性医療ネットワーク発起人・NPO法人ティーンズサポート理事長。日本産婦人科学会専門医で、現在はポートサイド女性総合クリニック・ビバリータ院長。女性医療の先駆者の下、最先端の性差医療を学び、「全ての女性...

清水なほみのプロフィール&記事一覧
ページトップ