日本人の4人に1人が当てはまる!? 太陽の光を浴びると体に起きる謎の現象
■光を浴びるだけでくしゃみ!?
くしゃみとは、風邪をひいてしまったときや、ホコリっぽい部屋を掃除したときなどに出てしまう生理現象で、鼻の粘膜が刺激されることで起こります。春先などの花粉が飛ぶ季節には、止まらないくしゃみに苦しめられている花粉症の方も多いでしょう。かくいう筆者も、くしゃみの連発で参ってしまう花粉症患者の一人なのですが……。
「光くしゃみ反射」は、太陽の光を目にしてまぶしいと感じたときや、部屋の中から強烈な日差しの下へ出たときなどに、光を原因として、くしゃみが引き起こされる現象を指します。
「え、そんな経験ないけど?」という方も、多いことでしょう。それもそのはず、これは誰にでも起こるものではないのです。鹿児島大学の研究チームが調査した結果、日本人の約25%に、この反射因子があることがわかっているそうです。
また、この反射因子を持っていたとしても、稀にしか現象が起きない人や、若いときにしか起きない人、強い光に当たらないと起きない人などもいるため、光を原因として日常的にくしゃみをする人は、この調査結果のさらに半数程度だろうと言われているそうです。
気になるのが、「どうして光によってくしゃみが出るのか」ということですよね。通常くしゃみは、異物による刺激で鼻水が分泌され、その情報が脳内の「くしゃみ中枢」へと伝えられることで発生します。しかし、「光くしゃみ反射」の反射因子がある人は、光によっても鼻水を分泌する神経が刺激を受け、同じように、その情報が「くしゃみ中枢」へ伝達されてしまうために、くしゃみをしてしまうと考えられているのだとか。
ただし、まだ詳しい原理はわかっておらず、あくまでも推測されている段階とのこと。ですが、「光くしゃみ反射」自体は病気ではなく、正常な生理現象の一つなのは間違いないとのことなので、光を見てくしゃみをしても不安に思う必要はないそうです。
余談ではありますが、いやらしいことを思い浮かべるとくしゃみが起こるという人も、ごく稀に存在しているとも言われています。もしかしたら、今目の前でくしゃみをしているアノ人は、頭の中でムフフなことを考えているのかも……(笑)。