200万円以上貢いだ…ダメ男だと分かっていても、どうしても別れられない女性の心理とは

人間関係

 

■200万以上貢いだ彼とやっと別れて…

 

20代半ばでダメ男とつきあい、200万円の借金を背負ってしまったエリコさん(38歳)。彼に気に入られたいがために消費者金融でお金を借りたりもしていた。


「うまいんですよね、彼。金貸してとは言わない。バンドを組んでいたので、スタジオ代だのなんだのが必要で、このお金がないとライブができない。でもいいんだ、ライブはいつかできると信じてる。なんてことをしみじみと語るわけです。そうすると、それなら私が何とかしてあげたいと思っちゃう」


他の女性の影がちらついていたこともあった。ひょっとしたら彼が仕組んだことなのかもしれないが、彼女は他の女性より自分のほうが彼にとって頼りになると思わせたい一心でお金を渡したこともある。


「でも借金が200万円を超えたところで、もうダメだと。彼には『私は地道な生活がしたい』と別れを告げました。彼は『金なんか渡してくれなくても、オレはエリコが好きだったのに』と泣いたんですよね。一瞬、後ろ髪を引かれたけど、いや、もうこれ以上は無理だと自分に言い聞かせましたね」


3年間つきあって、28歳のときに別れた。すぐにでも結婚したかったが、エリコさんにとって彼は大好きな人だったし、後悔と未練で、なかなか忘れることができない。


「それでも30歳になったとき、やっと吹っ切れて、他の男性とつきあうようになりました。穏やかでやさしい人。こういう人と結婚したら幸せだろうなと頭ではわかっているのに、2年後にプロポーズされたとき、やっぱり違うと思ってしまって……」


我ながら情けなかった。自ら幸せを手放したような気がしたという。

 

 

■ダメ男と再会、頭の中では赤信号が

 

今から2年前、たまたま繁華街で声をかけられた。


「エリコじゃないか、と。懐かしい声でした。振り向いたら,元カレがいた。30代後半になっても相変わらず革ジャン着て、いかにもアヤシい格好で(笑)。相変わらず音楽を続けている、最近はメジャーバンドのバックで演奏もしているし、編曲なんかも担当してるんだと早口で言うんです。あのころとまったく変わってなかった」


エリコさんは真剣に仕事に取り組んだおかげで、中堅企業の管理職になっている。仕事は楽しかったが、30歳のときの恋以降、恋愛には縁がなかった。


「そろそろ結婚したいと思って、あちこちに紹介してと声をかけているとき、元カレに再会したんです。頭の中では赤信号がすごい勢いで点滅してる。それなのに私から、連絡先を交換してしまったんです」


後日、彼と食事をしてお酒を飲み、そのまま彼の部屋へ。前と部屋は変わったが、狭苦しいのは同じだ。口で言うほど仕事はないのかもしれない。


「お互い結婚してないのかと彼は笑っていました。だけど部屋の洗面所に女性の化粧品が置いてあった。私、それを見て火がついちゃったんです」


彼には誰か女性がいる。私以上に彼を愛した人なんていないはずなのに。今、そばにいるのは誰なんだろう……。


「それからまた彼に会うようになりました。彼女みたいな人はいたけど、エリコがいるから別れたと彼が言ってくれて、うれしくて」


もうお金を出さなければいいんだと彼女は決めた。それでも、彼の冷蔵庫に何も入っていないのを見ると,ビールやおつまみを買い置きしてしまう。冷凍庫にも食べ物を詰めてくる。再会してからすぐだった彼女の誕生日に、彼はケーキを買ってくれた。


「それだけでうれしかった。そんなことでうれしがっているからダメなんだと頭では思うけど、彼のやさしさが私だけに向けられていることに感動してしまうんです」


このままでは結婚も出産もできない。彼はそういう次元で生きていない。それもわかっているのに、やはり「彼のために」とライブのチケットを20枚も引き受けて払ってしまう。


行けるところまで行くべきか、同じことの繰り返しだから今のうちに離れるべきか。揺れ動きながらすでに2年がたっている。

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ノンフィクションライター

亀山早苗

明治大学文学部演劇学専攻卒業後(専攻は歌舞伎)、雑誌のフリーランスライターに。 ライター歴、もうじき30年。離婚歴1回の現在独身。長い間、男女関係に興味を持ち続け、さまざまな立場の男女に取材を重ねてきまし...

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