「元カレを引きずって何年たつのよ…」失恋で足踏みしている女友だちに思わずイラッとしてしまう女性

人間関係

 

 

■今も10年前の恋を語る友人

 

「高校時代からの友人だからこそ、リカには早く前進してほしいんです」


そう話すのは、チハルさん(37歳)だ。チハルさん自身は、この春から同い年の男性と一緒に住んでいる。結婚するかどうかは未定だが、今は彼との時間が楽しくてたまらないという。


「私自身、フラれてばかりの人生だったので、やっと春が来たという感じです。だけどリカは、10年前の恋からまったく動いていない。結婚するつもりでつきあっていて、彼の浮気が発覚、悩んだあげく別れたので、つらかったのは知っています。でもつきあっていたのは2年、そして10年も彼女は同じ場所にとどまっているんです」


時折かつての仲間が集まると、リカさんは今も彼とつきあっているかのように話すのだが、それは10年前のこと。周りはリカさんの恋愛を知らないから、「じゃあ、リカ、その人と結婚しちゃえば」と言ったりするのだが、リカさんは「まだわからない」と照れる。


「私は彼女の失恋のことを知っているけど、もちろんそれはみんなにはバラしません。彼女はそれがわかっているし、誰もいないのは恥ずかしいから、今も別れた男のことを話すんでしょうけど、私から見ると、なんだか痛々しくて」


彼のことは忘れて、前を向こうよと何度もリカさんには伝えてきた。リカさんもそのつど頷くのだが、やはり新たな恋は始まらない。


もしかしたら、リカさんは同じ場所にとどまっているのが幸せなのかもしれない。

 

 

■紹介してと言ったのに……

 

チハルさんが彼とつきあいだしてから、リカさんは彼の友だちを紹介してほしいと話していた。彼もリカさんと何度か会い、彼女に似合う男性を探すと張り切っていた。


「夏に、彼が『あいつならリカさんに合うと思う』と言った人がいるんです。仕事でアメリカにいたんだけど、ようやく帰国した。独身で、誰か紹介してほしいと言っていた、と。話題も豊富でいいやつだと彼が言うので、4人で会ったんです。リカもそのときは楽しそうにしていた。彼の友人がリカとならつきあいたいと言ってくれたので、リカにそれを伝えたら、『私には過ぎた人だと思う……』と。つきあってみればいいのにと言ったんですが、結局、断っちゃって」


しばらくしてチハルさんがその話を冗談交じりに蒸し返すと、リカさんは「本当はつきあいたかったんだけどね」と意外な発言。


つきあいたい気持ちはある。だが、いざとなると心が怯える。その時期が過ぎてしまうと、やはりつきあえばよかったと後悔する。リカさんはそんな状況なのではないだろうか。


「本当にこのままだと一歩も進めないよって先日、ちょっと怒ったんです。あなたはこの10年、ずっと元カレにとらわれているだけだよって。リカが泣き出してしまったので、彼女自身、苦しんでいるのはわかるんだけど」


変わることは本能的な怖れなのかもしれない。だが歩き出さなければ景色は変わらないのだ。リカさんにとって、人生はまだ半ばまでもいっていない。今日が人生でいちばん若い日だ、最初の一歩は早いほうがいい。

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ノンフィクションライター

亀山早苗

明治大学文学部演劇学専攻卒業後(専攻は歌舞伎)、雑誌のフリーランスライターに。 ライター歴、もうじき30年。離婚歴1回の現在独身。長い間、男女関係に興味を持ち続け、さまざまな立場の男女に取材を重ねてきまし...

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