「子供のこと1ミリも考えてねぇな?」 部活動制度に対しての若手教師の的確過ぎる問題提起に賛同の声
日本の学校特有の制度である部活動。文部科学省の調査によると、中学では7割以上、高校では5割以上が運動部に参加しています。しかし、部活動の「顧問」を巡って、様々な問題があるようです。
リョウT(若手教師には人権がない)(@TG_B_ryoT)さんが投稿した、部活動制度が抱える「闇」が話題となっています。
美術教師なのに美術部を持つことができません。理由は若いからです。自分がやったこともない運動部の顧問を一人でやらされています。美術部は、動けない老人教師の腰掛けにされています。あんな、芸大まで出た私から一言言わせてや。美術舐めんなや。美術が好きな子供のこと1ミリも考えてねえな?
— リョウT(若手教師には人権がない) (@TG_B_ryoT) December 1, 2019
美術といえば、専門性が問われる教科。運動部の顧問は若い人材が必要だからとはいえ、年齢を理由に顧問を決めるのは明らかに問題があるといえますね……。これでは生徒に正しい指導をすることは難しいのではないでしょうか。この投稿には、多くの賛同が集まりました。
部活動制度の現状に関して、リョウT(若手教師には人権がない)(@TG_B_ryoT)さんは、さらに警鐘を鳴らしています。
私のような下っ端教師が何を言っても学校や教育委員会は暫く何も変わらないでしょう。ただ、こんなにも反響をいただけたということは、皆さんの身近な学校にも似たような現状があるということです。部活動のあり方について、今考え直すべき時に来ていると思います。
— リョウT(若手教師には人権がない) (@TG_B_ryoT) December 3, 2019
美術部に限らず、部活動の顧問に関しての問題は、全国的に起きているようです。
では、なぜこのような状況になってしまっているのでしょうか。リョウT(若手教師には人権がない)(@TG_B_ryoT)さんはこう続けました。
現場の教員だけでは限界です。外部に委託できる所は委託していく、見切れない部活はなくす、などしていかなければ、教員も子供も不幸になるだけです。私は責任を持って見れそうなのが美術しかなかったので希望していました。部活の現状を大きな問題として捉えていただけると助かります。
— リョウT(若手教師には人権がない) (@TG_B_ryoT) December 3, 2019
文部科学省によると、教職員の採用倍率は低下の一途を辿っており、人手不足が深刻化しているようです。そういった状況下でも部活動を減らすという選択はできず、現状の教員で対応するため部活動の顧問は穴埋め状態。
さらに、学習指導要領上教師の義務ではなく業務時間外であるはずの部活動の指導には残業手当は出ず、職員の負担は重くなるばかり。これでは教員志望者は増えませんよね。
部活動における顧問の問題は周りが思うよりもかなり根深いもののようです……。現状の制度では、先生方にとってかなり大きな負担になるだけでなく、子供たちの正しい成長を促しているとも言い難いのではないでしょうか。
子供たちそして教員たちのことを考え、教育制度を変更していくべきタイミングが来たのかもしれません。