「恋愛はいいけど、結婚は"重圧"でしかない…」近年増えていく、独身指向の30代男性の心理とは。

人間関係

 

■恋愛はいいけれど……

 

恋愛はしたいし、している時期もあるものの「結婚となるとちょっと荷が重いんですよ」と言うのはサトシさん(33歳)。


「前の彼女とは僕が30歳になるまで2年ほどつきあっていました。相手が2歳年上だったので、結婚したがっているのはわかっていた。だけど、どうしても僕が結婚する気になれなかったんです。彼女のことは好きでした。でもそれと結婚とが結びつかないというか、“家庭”を作る気になれなかったんですよね」


何が問題だったのだろう。

 

「自分でもよくわからないんです。誰かと結婚して、子どもができて家を買って、一生、会社員として働き続ける自分の未来を確定させたくなかったのかもしれない。別に転職や起業を考えているわけじゃないけど、家族を持つことが自分には重いというか」

 

結婚したら自由に使えるお金や時間が減るといった具体的なことではないと彼は言う。家族、という人の命の重さに押し潰されそうになるらしい。

 

「僕は離婚家庭で育ってるんですよ。親父はおふくろと僕と妹を捨てて出て行った。それをいまだに受け止められないのかもしれません」

 

彼のような境遇で育ったからといって、みんなが似たような思考に陥るわけではない。ただ、境遇はどうあれ、「家族の重さ」を必要以上に感じてしまう人はいるのだろう。

 

 

■最大の味方にも敵にもなりうる存在

 

配偶者は、もともと他人だ。違う環境で育ち、感性も考え方も異なっている。それをすりあわせて新しい価値観を共有しながら、あるいは互いの価値観を尊重しながら暮らしていくのが結婚生活ともいえる。その作業が楽しければいいのだが、必ずしもそうとは限らない。

 

「僕はそのあたりが苦手なんですよ」

 

そう言うのはアキオさん(34歳)だ。高校時代から下宿生活をし、大学からはひとり暮らし。人生の半分以上、家族というものと疎遠な関係だった。

 

「だから早く自分の家族を作りたいという人もいるでしょうけど、僕は逆に濃い人間関係を受け入れられない性格になっているような気がします。彼女がいる時期もありましたが、家には泊めたくなかった。最後はひとりで眠りたい、というか、朝起きたときに人がいるのが怖いというか(笑)」

 

最後は苦笑いするトシオさんだが、こういった感覚を持つ人も決して少なくはないだろう。ひとりで暮らしていても、寂しくない時代なのだ。

 

「結婚した友だちの話を聞いていても、妻という立場の女性は味方になってくれることもあるけど最大の敵になることもあるのが怖いですよね。それが結婚まで至らない理由のひとつでもあります。もうちょっとさらりとした関係で結婚できればいいんですけどね」

 

夫婦は常に一艘の船に乗っている。何かあれば共倒れなのだ。だから妻という存在は、ときに夫の最大の敵になり得る。無謀な操縦をされては困るからだ。

 

「子どもができれば家事育児も分担しなければいけないし、男にとって結婚のメリットは何もない気がするんですよね」

 

これはアキオさんの本音だろう。男性たちの中にもこうした思いをもっている人は少なくないのかもしれない。

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ノンフィクションライター

亀山早苗

明治大学文学部演劇学専攻卒業後(専攻は歌舞伎)、雑誌のフリーランスライターに。 ライター歴、もうじき30年。離婚歴1回の現在独身。長い間、男女関係に興味を持ち続け、さまざまな立場の男女に取材を重ねてきまし...

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