板チョコの溝は割りやすくするためのもの…ではないって知ってた?! 【チョコレート雑学3選】
■チョコレートが伝来したのは江戸時代
現在では、すっかりお馴染みのものとなっているチョコレート。とはいえ、それが日本に初めてやってきたのが江戸時代と聞くと、かなり意外に思われるのではないでしょうか。
チョコレートが初登場した日本の文献は、長崎の遊女街として有名だった丸山町・寄合町の記録『寄合町諸事書上控帳』。このなかの、寄合町の遊女・大和路が出島の阿蘭陀人(オランダ人)からもらい受けた品物に、“しょくらあと 六つ”と記述されているのです。
日本に訪れていたオランダ人は自国へと帰る際、遊女たちにさまざまな物品を分け与えていたらしく、その一つとして、持参していたしょくらあと(チョコレート)をプレゼントした模様。ちなみに、当時のチョコレートは固形のお菓子ではなく、飲み物だったと考えられているそうですよ。
■板チョコの溝は割りやすくするためのもの…ではない!?
チョコレートの商品として、一番ポピュラーな板チョコ。食べるときに割りやすいよう、プレート状のチョコレートの表面には凹凸がつけられ、小さなブロックに分けられています……と、それっぽく説明してみましたが、実はこれ、大間違いなのです!
「ガーナミルク」を製造するロッテの広報担当者が過去に答えた記事によると、チョコレートを早く固めるために凹凸をつけているとのこと。チョコレートと型が接する面積を広げることによって、熱を逃がしているそうです。
また、「ミルクチョコレート」で有名な明治の広報担当者はこれに加えて、型から取り外しやすいということを、溝をつける理由として挙げています。いずれにしても、あの溝は割って食べるようにつけられたものではなく、チョコレートを効率的に作るための工夫だったのですね。
■板チョコが銀紙で包まれているのは、虫を集めないため
板チョコのもう一つの特徴といえば、銀紙で包まれているところでしょう。なぜビニールではなく、わざわざアルミ箔を使用しているのでしょうか。
アルミ箔は、板チョコにぴったりとくっついていますよね。チョコレートに含まれている油脂は、酸素に触れたり光に当たったりすると味や香りが落ちてしまうため、アルミ箔によって、それを防いであげる必要があるというわけです。
しかし、アルミ箔を用いる理由は、それだけではありません。というのも、チョコレートが持つ甘い香りは、人間を喜ばせるのみならず、虫たちをも集めてしまいます。アルミ箔には、チョコレートの香りを閉じ込め、虫たちが寄ってくるのを避ける効果もあるそうですよ。