【衝撃】自販機にただのお湯が!? チェリオが白湯(さゆ)を売り出した意外過ぎる理由
さまざまな飲料が売られている自動販売機ですが、冷たいミネラルウォーターは並んでいても、お湯が置かれているのは見たことがありませんよね。しかし、ある老舗飲料メーカーが自販機で白湯(さゆ)を発売したのです。
■自販機に売られている白湯の正体
京都府京都市に籍を置くチェリオコーポレーションが、2020年1月より発売しているのが「天然水 ホット 500mlPET」。鈴鹿山系でろ過された水源から採水したというミネラルウォーターを、50℃程度に保温して販売しているとのこと。チェリオが自社で展開している中部・関西エリアの自動販売機のなかでも、温度管理などへの対応ができる自販機でだけ購入できるそうです。
販売地域が限られているにもかかわらず、これを見つけたユーザーのSNS投稿が話題となり、大反響を呼びました。「白湯を飲みたかった」や「乳児のミルクがつくれて便利」といった声が上がったこの商品は、どうして生まれたのでしょうか。
■白湯の商品が作られたきっかけ
チェリオの担当者によれば、健康や美容に気遣って冷たいドリンクを飲まない人や、妊婦などカフェインを避けたい人に合った、暖かい飲み物が少ないことに注目したそうです。
発売にあたっては、以前に他社が販売していた類似商品を調査したそうで、当時は白湯の需要が少なく、温度管理も難しかったことから、定着しなかったという結論に至ったのだとか。今回は、自社管理の自動販売機で販売できることもあり、また現在の需要を測りたいという考えもあって、数量限定のテスト販売ではあるものの、新発売を決断したようです。
ちなみに、自販機で売られているホット飲料は一般的に50℃程度で、前述の通りこの白湯も近い温度で保温販売されていますが、品質管理の観点から、長時間温め続けることはできないと言います。そのためホット飲料は、早く売り切らなければならないそうですよ。
■自販機で買う白湯は定着する?
白湯の商品化に際しては、パッケージにもかなりこだわった様子。冷たい商品としても販売できるデザインや、天然水をイメージさせるデザインなどが検討されたそうですが、最終的には、現在の白湯だとわかりやすいパッケージデザインに落ち着いたようです。また、「Love You(湯)」と掛けて、ハートと「湯」の文字で作られたロゴの下には白い余白部分があり、ここに大切な人の名前を書き込めるという遊び心もあります。
今回の販売では、白湯の需要を調べるために、同じ値段・同じ量のホットほうじ茶、ホットブラックコーヒーと並べて販売されているそうなのですが、なかでも白湯への反響が一番大きいそう。数量限定なので売り切れ次第販売終了となり、また、エリアの拡大や来年度以降の販売については未定のようですが、売れ行き次第では今後の展開も検討するとのこと。自販機に白湯が定着するのか、これからの動向にも目が離せませんね。