「一寸先は闇。結婚した当時の妻はもういない…」自粛生活で明らかになった妻の本性とは

人間関係

 

■妻が怖い


5歳年下の美しい妻に一目惚れ、押しまくってつきあい、結婚にこぎつけたヒロトさん(39歳)。妻には不自由をさせたくないと、この9年間、必死に働いてきた。

 

勤めていた外資系の金融関係で、徐々に上りつめ、年収は同年代平均の3倍以上あるという。7歳、5歳の男の子にも恵まれた。

 

「妻は子どもたちをかわいがっていたし、何の不満もありませんでした。若干、妻が浪費傾向にあったけどその分は僕が稼げばいい。そう思っていたんです」

 

しかしこのコロナ禍で、ヒロトさんは在宅勤務へ。リビングの片隅で仕事をしていたが、連日、子どもたちは大騒ぎ。おとうさんに遊んでほしくてしかたがなかったのだろう。彼も時間が許す限り、子どもたちと時間を過ごした。

 

「だけど気になることがありました。僕が子どもたちとふざけながら、ふっと妻のほうを見ると妻が冷たい目で子どもたちを見ている。最初はみんなが家にいるから妻がフラストレーションを感じているんだろうと思っていました」

 

自粛生活が長引くに連れ、子どもたちは兄弟ゲンカを始めた。あるとき、妻が大声で「やめなさいって言ってるでしょ」と一喝。そこから妻は自分を制御しきれなくなったように、ヒステリックにわめくようになっていった。


「妻があんな声を出すなんて驚きました。今だけのことだろうと思い込んでいたんですが、あるとき、息子たちとお風呂に入りながら、『お母さんはいつもああやって怒るのか』と尋ねたんです。するとふたりとも小さくうなずいて。ぶたれたこともあるのかと聞いたら、それにもうなずきました」


ヒロトさんのそれまでの働き方は尋常ではなかった。海外とは時差があるから会社に泊まり込むことも多かった。彼が家にいるとき、妻はあんな金切り声をあげたことはなかったのだ。

 

 

■離婚を考える日々


妻の本性を見てしまったヒロトさんは、家で仕事をしながらできる限り、息子たちを外に連れ出して遊ばせた。兄弟ゲンカをしないように、妻を怒らせないように。


そして妻には、なるべく楽しい話をしたり、出かけられるようになったら家族でどこかへ行こうと希望がもてるようなことも言った。

 

「今まで子育ても家事も任せきりで申し訳なかったと頭も下げました。とにかく子どもたちがつらい思いをするのは避けたかったから」


ある日、なにげなくSNSで妻のことを調べてみたら、妻は日々の生活がいかに充実しているか、自分がいかに料理上手か、そして家族を大事にしているかなどを自慢しまくっていた。


「自分が作ったお菓子だとして、写真をアップしているんですが、それは僕がお客さんにもらった有名店のチーズケーキだったんですよね。チーズケーキってあまり飾りがないから、自分が作ったと言えるのかもしれないけど、うっすら乗っているレモンに見覚えがあったので僕にはわかりました」


妻がそうやって見栄を張らなければならなかったのは、心が満たされていなかったからだろう。そして満たされていない理由のひとつは、明らかに夫婦関係にあるのだろうとヒロトさんは察知した。


「妻が心を病んでいるかどうかはわかりません。最近はあまり大声を上げなくなってきたのは確か。だけど僕はいつまでも自宅勤務というわけにもいかない。また僕の目の届かないところで、子どもたちを叱り飛ばすようなことが起こらないとは限らないんです。妻に何かしたいことがあればすればいいし、趣味をもったほうがいいとも言ったんです。望みはないのかと聞いたら、息子たちを一流の私立中学に入れることだと。この先が思いやられます」


会社に行かなければならなくなったときは、隠しカメラでもつけようとヒロトさんは考えている。妻の両親に相談するなどして離婚も視野に入ってくるかもしれない。子どもたちの精神状態は大丈夫だろうか。さまざまな不安と心配でヒロトさんも気持ちが沈むという。


「コロナウイルスと一緒で先が見えない。一寸先は闇って感じです。ただ、結婚した当時の妻はもういないことだけは確か」とつぶやいた。

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ノンフィクションライター

亀山早苗

明治大学文学部演劇学専攻卒業後(専攻は歌舞伎)、雑誌のフリーランスライターに。 ライター歴、もうじき30年。離婚歴1回の現在独身。長い間、男女関係に興味を持ち続け、さまざまな立場の男女に取材を重ねてきまし...

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