【銀魂】「万事屋銀ちゃん」の紅一点! 神楽が“神楽”である理由を名シーンで振り返る

コラム

citrus ダン・ブルウッド

 

 

2006年4月からテレビアニメがスタートした、週刊少年ジャンプ連載の人気作『銀魂』。今回は2021年1月8日公開予定の映画『銀魂 THE FINAL』に備えて、『銀魂』の主人公・坂田銀時が営む万事屋銀ちゃんの紅一点、神楽の名シーンを紹介していこう。

 

 

 

 

■第153話/冴えた目つきと「眠れないアル……」に注目!

 

 

どちらかと言えばほかの万事屋メンバーを振り回すことのほうが多い神楽。そんな神楽の姿が描き出されたエピソードのなかでも代表的なものが、2009年4月16日に放送された第153話「寝る子は育つ」だ。

 

 

不眠に苛まれた神楽は、眠るための方法を尋ねに銀時のもとへ押しかける。銀時と半ば強引に布団を交換する、ジョギングで体力を消耗するなどさまざまな方法を試すが眠りにつくことはできず、相談を受けた銀時まで眠れなくなってしまう。

 

 

眠れない夜のあるあるネタをふんだんに盛り込まれた、神楽のパワフルさおバカさ、そして彼女に振り回される銀時のツッコミが冴えわたった一編だ。また、このエピソードで見せた目がバキバキな表情と、覇気のない声で繰り返される「眠れないアル……」という台詞は非常に印象的で、アイマスクとして商品化されたこともある。

 

 

 

 

■第142話/鎖から解き放たれた神楽の恐るべき戦闘能力……

 

 

戦闘民族である夜兎族として生まれた神楽は、戦いにおいて縦横無尽の活躍を見せる。しかし、吉原炎上篇という長編シリーズのなかの1話、2009年1月29日放送の第142話「人生は選択肢の連続」では闘争本能を抑えきれず、暴走してしまう場面が描かれた。

 

 

神楽と同じ夜兎族・阿伏兎と遭遇した神楽と志村新八は戦いを挑むが、阿伏兎の圧倒的な戦闘能力の高さに苦戦する。絶体絶命の危機に瀕する新八。そのとき、神楽の夜兎族としての本能が覚醒し、阿伏兎を一方的に叩き伏せたのだった。

 

 

自らのダメージを顧みず、狂気的な笑顔を浮かべて阿伏兎を追い詰める暴走した神楽の姿は普段の彼女とはかけ離れたもので、忘れたくとも忘れられないインパクトがある。『銀魂』の物語を通して描かれる神楽のドラマのなかでも重要な場面のため、神楽を語るうえでは外せないエピソードと言えるだろう。

 

 

 

 

■第111話/千変万化な表情と繊細な心の動きが描かれた名作!

 

 

神楽は乱暴な性格で口が悪いところもあり、戦闘能力にも優れているが、その心には年相応の繊細さも内在している。2008年6月19日放送の第111話「ほぼ100%の確率でビニール傘を置き忘れてくる自分が嫌い」は、神楽の少女らしい一面が描写されたエピソードとして人気が高く、2020年の「アニメ銀魂名エピソード総選挙」でも8位を獲得した。

 

 

町で見かけた色鮮やかな傘と自分のビニール傘を見比べ、引け目を感じてしまった神楽。傘を閉じて歩く神楽の姿を見かねた銀時は、新しい傘を買い与える。

 

 

落ち込む神楽や新しい傘をさして出かける朗らかな神楽、壊れてしまった傘を直そうと真剣な神楽などさまざまな神楽の表情と、それを表現する声優の細やかな演技が堪能できる名編となっている。神楽の心情を捉えた音楽や画作りも見逃せないポイントだ。

 

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