『DEATH NOTE』キラを退治したのはLじゃない! 物語を終幕させた天才少年ニアの名言
名前を書いた人間を殺す“デスノート”によって理想の世界を築こうとする夜神月=キラと彼を追う天才たちの頭脳戦が描かれた大ヒット漫画『DEATH NOTE』。今回はアメリカのキラ対策機関「SPK」を率いる少年ニアの名セリフを紹介。
■「間違っていたら『ごめんなさい』でいいんです」(page.75)
月と最初に対峙した名探偵Lと、Lの後継者候補であるニア、メロの3人は、優れた才能を持つ子どもたちに英才教育を施す養護施設「ワイミーズハウス」の出身。3人とも天才だったが、常識に縛られないゆえに突飛な言動もたびたび見られた。
Lの死を隠したまま日本捜査本部の指揮を執っている二代目L=月に疑心を抱くニア。マフィアと手を組んだメロからデスノートを奪還するために手を組んだキラと日本捜査本部の行動に違和感を覚えたニアは、二代目Lこそがキラであると確信する。
推理を聞き「少し決めつけ過ぎでは」と疑問を呈したSPKの仲間であるレスターに対してニアは「捜査というのは 決めつけてかかり 間違っていたら『ごめんなさい』でいいんです」と発言。この乱暴な指針は早々に月がキラであると確信し、あらゆる手段を講じて確固たる証拠を掴もうとしたLとも似た考え方。ニアが紛れもなくLの後継者であると実感できるセリフと言えるだろう。
■「二人ならLに並べる 二人ならLを超せる」(page.104)
メロはワイミーズハウスでナンバー1の頭脳の持ち主であったニアに対して劣等感を抱き、ニアとLよりも優秀だと証明するため、自分の力でキラ事件を解決させることにこだわっていた。
一方のニアもメロの行動を利用して事件の捜査を進め、あえて焚きつけるような言動を取ることもあったが、メロの実力、特に行動力の高さは認めていた。
それが顕著に表れていたのが、月に確たる証拠を突きつけた場面。「互いが互いの目標とする者を超せなくとも…… 二人ならLに並べる 二人ならLを超せる」という言葉は、まさしくメロの力があってこそ月を追い詰められたのだというニアの想いが感じられる。
■「自分が正しいと思う事を信じ正義とする」(page.105)
Lと同じかそれ以上に感情や本心を表に出さないニア。しかし、キラへの敵対心は非常に強く、キラの脅威に屈した政府の対応を目の当たりにして「チキン大統領のせいで… いや チキンどころかウジ虫以下です」と口にしたことも。
政府からSPKに解散命令が出される状況ながらも月がキラであると確信し、証拠を押さえるべく行動したニア。捜査の果てに、月の指示で日本捜査本部とSPKを殺害しようとした魅上照が持つ偽のデスノートを押収し、月がキラであることを証明する。
自身が正義でニアが間違っていると主張する月に対してニアは、「そうかもしれませんね」と発言。だが、続けて「自分が正しいと思う事を信じ正義とする」とも発し、自分の正義を押しつけて神を自称する月の思想を真っ向から否定した。仇敵との決着の時だからこそ、ニアも自身の信念を語ったのかもしれない。