コミックスの累計発行部数7800万部超という驚異の人気を誇り、未だ根強いファンの多い少年漫画『HUNTER×HUNTER』。長きにわたる連載で、主人公のゴンはさまざまな強敵と相対してきた。今回はそのなかでもゴンを追い詰めた強敵3人をご紹介。

 

 

■ヒソカ=モロウ／ハンター試験で出会ったゴンにとって因縁深い相手

まず紹介するのは、本作でも指折りの人気キャラクターであるヒソカ。ピエロメイクの長身の男性で、いつもどこか浮世離れした飄々とした態度をとっていますが、その目の奥には底知れぬ狂気と殺意をたたえた危険人物です。

劇中では序盤のハンター試験編から登場。互いの持つプレートを奪い合う試験の最中には、不意をついて自身からプレートを奪い取ったゴンの才能に目をつけ、ゴンからプレートを奪ったハンターを殺害し、ゴンへプレートを返そうとしました。固辞するゴンに対してヒソカは、ゴンの顔面を強打したのち、自分の顔面に一発入れられたらそのプレートの返却を受け入れると宣言し、その場を去ります。

そんな因縁を抱えたまま、二人は天空闘技場編で再会を果たします。ハンターの必須条件とも言える念能力に目覚め、修行を始めたゴンの挑戦を受けたヒソカは、天空闘技場で激戦を繰り広げます。その最中、ゴンの会心の一撃がヒソカの顔面にヒット。ゴンは黙って先のプレートを渡し、ヒソカもそれを受け入れたのでした。

 

 

■ゲンスルー／グリードアイランドを脅かす狂気の無差別爆弾魔!!

次は、ゴンが姿なき父親の影を追いかけるなかでたどり着いたハンター専用ゲーム「グリードアイランド」で遭遇した、危険極まりないハンター・ゲンスルーです。長身に尖った眼鏡をかけた男で、普段は柔和な好人物を演じていますが、その本性は冷酷非道。目的のためなら他のプレイヤーの虐殺も厭わない性格をしています。

ゲンスルー、そして彼の長年の友人であるサブとバラの三人組は、ゲーム世界に散らばるカードを集めるというクリア目標達成のために、なんと他のプレイヤーを殺害してその所有カードを奪い取るという狂気の行動を取り始めます。そんな凶行は、ついに師であるビスケの元で修行に明け暮れていたゴンとその親友キルアの元にも及びます。

そして、両陣営はついに激突。ベテランハンターである師匠のビスケ主導で、綿密に練られた撃退作戦を演じますが、頑固なゴンは一部の命令を無視してゲンスルーと衝突。彼の持つ握ったものを爆破する念能力で、片腕を吹き飛ばされてしまうものの、満身創痍の末にゴンは渾身のパンチで、見事ゲンスルーを沈めたのでした。

 

 

■ネフェルピトー／ネテロ会長すら危険視したキメラ=アント王直属護衛軍

最後は、キメラ=アント編で登場したキメラ=アントの王直属護衛軍の一人であるネフェルピトー、通称・ピトーをご紹介します。カーリーヘアのショートカット、スラリとした姿にかわいい猫耳をしたピトーは一見すると人畜無害な美しい人型猫に見えます。しかし、その本性は忠誠を誓う王のためならどんな外敵をも排除しようとする凶悪かつ強力な使い手です。

食べた物を次世代に反映できる性質を持つキメラ=アントが、人間を次々捕食したことで起きた凶悪なキメラ=アントの大繁殖。そんな災いは、NGL自治国と隣接する東ゴルトー共和国を危機に陥れます。ゴンも先輩であり恩師のハンター・カイトとともにこの調査に乗り出しますが、その最中にカイトはピトーに殺害されてしまいます。

このショッキングな出来事はゴンの心に深い傷と、ピトーへの消えぬ恨みを根付かせました。そして、ついに両者は激突。カイトの生存の一縷の望みを抱いていたゴンの思いが打ち砕かれたことで、彼は自身の念が今後一生使えなくなってもいいと決意し、肉体が急成長する驚きの進化を遂げることになります。その強さは凄まじく、凶悪な力を誇ったピトーをまるで赤子のように殲滅したのでした。