『ドラえもん』あやとり、射撃だけではなかった…意外と知らない“のび太の趣味・特技”!

コラム

citrus 文月

 

のび太といえば、普段はドジでさえない少年だが、射撃やあやとりに関してはプロ顔負けの腕前なのは有名。しかし、のび太には隠された趣味や特技がまだまだ存在している。今回はあまり知られていないのび太の趣味・特技について解説していこう。

 

 

■ピーナッツの投げ食い/確かにすごいけど地味すぎる特技

はじめに紹介するのが、コミックス第2巻『ロボ子が愛してる』にて初登場したピーナッツの投げ食いという特技だ。この話の冒頭でのび太は、10粒ほどのピーナッツを空中に投げて連続で口まで運ぶという離れ業を見せた。

のび太は、しずかを含む複数の女子たちから“コーチをしてほしい”と言われ舞い上がるのだが、実はしずかたちはそこまで本気で言ってはおらず、微妙な雰囲気のまま講座が開かれてしまう。しばらくはのび太の模範演技を見ている一同であったが、途中スネ夫からゲームをやろうという誘いを受け、結局全員そっちに流れて行ってしまうのであった……。

一見するとかなりクオリティの高い一発芸ではあるのだが、どこかパッとしないところが、実にのび太らしい特技だ。

 

 

■王かんコレクション/マニアが唸るすごいコレクションも?

続いて、紹介するのがコミックス第9巻『王かんコレクション』で判明した王冠(瓶の蓋)集めという趣味。物語の序盤、スネ夫が切手をコレクションしているのを見て、自分にも何かコレクションがなかったか確認するのび太。すると、ドラえもんからかつてのび太が集めていた王冠のコレクションを手渡される。

のび太曰く、昔、特に意味もなく集めていたモノとのことで、一見するとただのガラクタ。だが、ドラえもんがいたずらで「流行性ネコシャクシビールス」という、自分の好きなものを流行らせるひみつ道具で、“王冠をコレクションすること”を流行らせると評価が一変。

瞬く間に王冠をコレクションする人が増え始め、ジャイアン、スネ夫、しずかも王冠コレクションにどハマり。そして、のび太は彼らを自宅に招き入れ自身の圧倒的なコレクションを見せることになる。これに気を良くしたのび太とドラえもんは別のコレクターたちに「三河屋で8月12日に買ったコラコーラ」の王冠を見せ、この日三河屋で売れたコーラはこの一本しかないと、この王冠の貴重性を熱弁し始める。

最終的に、この王冠は金持ちそうな身なりの王冠コレクターになんと200万円で買い取りをされそうになるのだ。だが、ひみつ道具の効果が切れたのか、突如コレクターは王冠をポイっと捨ててしまう。ひみつ道具の影響とはいえ、これほどの値が付くコレクションをしていたのび太。実はコレクターとしての才能があったのかもしれない……。 

 

 

■まんが評論/一押しするまんがは必ずヒットする?

最後は、まんが評論という特技をご紹介。普段からまんが好きだという描写がされているのび太だが、実は作品の質を見極める目が相当高いようだ。劇中で「僕がおもしろいと思ったまんがは、必ずヒットするんだよ」と自ら豪語することもあるが、あながちそれは間違いではないことがほのめかされている。具体的には漫画家を志すジャイアンの妹・ジャイ子の作品に対するのび太の評価の変遷を見るとわかりやすい。

作中当初のジャイ子のまんがは、お世辞にも上手と言えるようなレベルではなかった。コミックス第24巻『まんが家ジャイ子』では、のび太から「こんなへたくそ、みたことない」と酷評され、コミックス第29巻『まんが家ジャイ子先生』でもスネ夫に「ひっでえまんが!!」とボロクソに言われるほどの低評価であった。

しかし、第37巻『大人気!クリスチーネ先生』から彼女の評価に変化が訪れる。ジャイ子渾身の作品『愛フォルテシモ』を読んだのび太は「感動したよ」、「新人賞の見込みがある」と、これまでと一転して彼女の作品を褒め称えた。さらにコミックス第39巻『虹のビオレッタ』では、ジャイ子が自費出版したまんががコレクターの心を惹くことになり、将来有名な漫画家になると予言もされている。

残念ながらジャイ子が漫画家としてどうなったかは明言されてはいないが、将来有望な漫画家の卵として描写されているのがわかる。このように、ジャイ子のまんがの上達具合をしっかりと評価できるのび太の審美眼は、なかなかのものではないだろうか。

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