仏教アイドルと一緒に楽しむ“法要”は、まさに上質なJラップ!

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出典:「十夜祭」公式サイトより

東スポによると、「歌や踊りによる仏教伝授」を主旨とした女子大生5人組の女性アイドル『てら*ぱるむす』が、この年末から本格的に活動を開始したらしい。

 

先月末、京都市下京区の龍岸寺で行われた「デビュー法要」には、京都や滋賀の芸術系大学に通う1〜2年生(※関西弁で言うなら「1〜2回生」)の女子5人で編成されたユニットが登壇。住職の読経が終わるとともに、アニメ『一休さん』のテーマ曲と龍岸寺の住職である池口龍法氏作詞によるラップ調なオリジナル3曲を、桃色や青色のレーザー光線が飛び交うなか、ダンスを交えて披露。やがてステージがヒートし出すと、50人あまりの観客が木魚を持って叩きはじめるという前代未聞の“法要”となった。

 

……のだという。ちなみにグループ名は、「1兆」を意味する単位である「テラ」と「寺」を掛け、加えて「手のひらを合掌する」という意味の「パルムス」を組み合わせており、メンバー全員が“菩薩”の設定になっている(※アイドルネームが弥勒ミライ・文殊たま・普賢あまね・観月花音=観音・早勢至帆=勢至)。発起人は京都市立芸術大学1年生の橋本千裕さん(19)。自身がプロデューサーとなってアイドルの結成を提案。「煩悩多き衆生とともに修行する」ことをテーマとし、友人などを通じて集められたのだそう。

 

ある意味“煩悩の大きな元凶の一つ”だとも解釈できる“アイドル”とともに“修行”するのは、一部の層にとっては相当な“苦行”だとも思えなくないけれど、若い大学生がこのような地域色を全面に打ち出した試みを、有名寺の住職まで巻き込み実現にまで至ったというニュースは、じつに微笑ましい。

 

仏教とアイドルのコラボが(現時点で)完全にスキマなのか、それとも過去の“失敗例”がすでにあるのかはよく調べてみないとわからないのだが、少なくとも「ラップ」と「読経」、それに打楽器としての「木魚」は、けっこう相性としては悪くないと思われる。

 

“プロ”が読む低音の効いた声質や繊細なビブラートを含む本来のお経は、これにビートや最低限のシンプルなメロディーのサンプリングを乗せるだけで、これ以上ない上質のJラップとなる。しかも、長い歴史に裏付けされた普遍的な金言を交え、お経をイマドキの“お経風”に“プロ”がアレンジしているぶん、一言一言が品格にも満ちている……はず。韻こそ踏まずとも、薄っぺらい自己主張で悦に浸っているそんじょそこらのフリースタイルなんかより、断然“説得力”も上である……に違いない。

 

さらに、ドラマー目線で言わせていただくと、とにかく打楽器ってヤツは、木魚にかぎらずリズムが単調であればあるほど、黙々と叩き続けていくうちに“ナチュラルハイ状態”へと凸入する。50人の観客が一斉に打つ“木魚のバスドラ”をバックにお経ラップを唱うステージは、さぞかし幻想的であったことだろう。

 

「仏の慈悲が伝わってきました。感動して泣いてしまいました。みんな若くてかわいいです。清楚感があっていいですね」(“法要”を観に来ていた京都市在住の女性)

 

私は、今回のこの『てら*ぱるむす』プロジェクトが、東京に比べ“大人の意思”がまだ介入しづらい京都の地で立ち上げられた点に注目したい。こうやって、それなりに本格的なエンターテインメント行事が、しがらみに縛られず積極的に提案されていくことこそが、真の地域活性へとつながるのではなかろうか? 

 

つい先日、「安室奈美恵がしばらくの間、京都に住まいを移すため、平安神宮の至近に低階層の超高級マンションを購入した」という報道があった。仮にこれが本当なら「ただの期間限定的な住居」と考えるのではなく、アーティストとして京都の文化振興に「できる範囲でかまわないから(←Jラップの先駆け的名曲・さだまさし『関白宣言』より引用)」力を貸してあげてほしい。草野球の引退と同時に京都移住を秘かにかつ真剣に目論んでいる私からの、切なる願いである。

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ネットニュースパトローラー

山田ゴメス

1962年大阪府生まれ B型。 ネットニュースパトローラー(※citrus限定肩書き。たまにスポーツ新聞や週刊誌も。略して「NNP」)。 関西大学経済学部卒業後、大手画材屋勤務を経てフリーランスに。エロからファッショ...

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