座ってもイライラ…通勤電車“座席改革”の現在

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 混み合う電車内。座席を2人分占領する人や、脚を投げ出して座る人を見かけると、イライラは募る。トラブルの火種にもなりかねない。鉄道各社は、定員通りに座ってもらうよう車内設備に工夫を凝らしたり、座り心地の改善に力を入れたりしている。一方、究極の混雑緩和策として登場した「イスなし車両」を最近、見かけない気がするが……。

「座り方」は常にイライラの原因

 時に大きなトラブルにも発展する、電車内のイライラ。席の座り方は、その上位を占める。日本民営鉄道協会(民鉄協)が2018年12月にまとめた今年度の「駅と電車内の迷惑行為ランキング」で、座り方は3位だった。

トラブルに強い! 同業者も驚くあの私鉄のスゴ技

 座り方の中でも最も迷惑な行為を聞いたところ、「詰めて座らない」が62%、「座りながら脚を伸ばす・組む」が21%だった。

 調査は19回目だが、過去に5回トップになったのを始め、2位も10回あり、3位より下になったことは1度もない。

 イライラを少しでも減らそうと、鉄道各社は、定員通りに座ってもらうなど、マナー向上策に力を入れている。7人掛けの長い座席の中ほどに手すりを設けて3人掛け・4人掛けに区切ったり、2人分占領すると座り心地が悪くなるよう、座席に1人ずつくぼみをつけたりしてきた。

 「床面に座席と平行にラインを2本引き、脚を投げ出さないようやんわりアピールする車両もあります。車内放送による呼びかけを含め、強制力はないので、マナーポスターを掲示したり、マナーキャンペーンを展開したりと、各社ともハード・ソフト両面で工夫を凝らしています」と、民鉄協広報課の林航介さんは話す。

 日本工業規格(JIS)では1979年、通勤電車の1人当たり座席幅の目安を43センチと定めた。その後、日本人の体格の向上を背景に、2015年の改正では46センチに広がった。近年はさらに広い車両もあるが、片側にドアが4か所ある車両の場合、46センチより広げるのは構造上難しいという。

 

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