DIMEのネット版『@DIME』が、とある恋愛特集で、
「あなたのファーストキスは何歳でしたか?」
……といった、今さらだけど、意外と興味深くて甘酸っぱい胸キュンなアンケート調査の結果を公表していた。(※スマートフォン専用のリサーチプラットフォーム『LINEリサーチ』調べ。日本全国の15歳〜59歳の男女5250人対象)
平均年齢は
男性:16.2歳
女性:16.5歳
……で、15歳〜20歳くらいのボリュームが全体的に高く、高校から大学時代に “済ませちゃう” ことが多い……みたいな分析がなされていた。
この数字が、はたして早いのか? 遅いのか? そこらへんのジャッジは個々によって賛否分かれるところだろうが、 “平均値” が高校1年〜2年生あたりっていうのは、昭和37年生まれの満58歳である私からすれば、いささか早すぎではないか……との印象を受けた。
ちなみに、誰も聞きたくはないでしょうけど(笑)、私のファーストキッス初体験は18歳、予備校生時代であった。浪人中なのに、なに浮かれたことを……とツッコまれてしまえば返す言葉もないのだが、高校時代は山奥にある男子校まで送迎バスで連行される軟禁状態のなか、しょうがないから部活の硬式テニスに専念するしかなかったような生活を強いられてきた私にとっては、予備校とはいえ「(わずかながらでも)女子がいる」という環境は、まさに3年遅れの “青春真っ只中” であったのだ!
(予備校の)同じクラスになった女の子と、私の部屋で一緒に勉強することに……。昼の授業が終わってから自宅に直行。妹は部活で、両親は共に働きに出ていて、18時までは誰も帰ってこない……。約4時間のフリータイムだ。
勉強机で横並びで座っていたのが、16時ごろ、お約束かのごとくベッドの上に平行移動。一気に雪崩れ込んで、あとは無我夢中……。
もちろん、レモンの味は1ミリたりもしなかった。けれど、尋常じゃないほどに唇が柔らかかったのを今でも鮮烈に覚えている。共学高校出身の彼女は、どうやら私が “初” ではなかった様子で、舌を挿入すべきか否かを迷って頑なに閉じている私の唇を、舌をドリル状にメタモルフォーゼさせ、こじ開けてきた。まるで生きたまんまのかたつむりをいじめっ子に無理やり口へ放り込まれたような感覚だった。勢いにかまけて彼女のシャツのボタンを外そうとすると、「合格するまではダメ…」とやんわりかわされた。 “ソレ以上” の初体験を、彼女以外の女性と果たすのは、無事大学に入った1年後の話である。
ファーストキッスの素晴らしさを知って以来、私はしばらく勉強がまったく手につかなかった。寝ても覚めても、そのときの未知の “口触り” が忘れられなくて、ただ悶々するばかり……。
ちまたの男女たちは、こうも衝撃的で官能的かつ形而上的な体験を本当に高校2年で済ましているのか!? 私が推測するに皆さんがおっしゃる「ファーストキス」は、もしかすると「フレンチキス」、すなわち唇を重ね合わせておしまいなケースも含まれているのではなかろうか? そんなのは子どものおままごとでしかない! 大人のキッス=ベロチュー、すなわちディープキスまで到達してこそ、はじめて「ファーストキスを終えた」と公言することができるのだ……としても私の初体験年齢は変わらないんですけどね(笑)