「恋愛に悩む女性を本気で応援する恋愛情報サイト」を標榜する『愛カツ』が、『わかりにくすぎ! 奥手な男性が出す精一杯の「好きサイン」とは?』なるタイトルの記事を配信していた。同記事が実例として挙げている「奥手な男性が出す、わかりにくすぎる好きサイン」とは、
1.本命女性の趣味や習慣を真似る(ただし、真似ていることを相手に自己申告はしない)
2.困っているときに真っ先に助けようとする(ただし、「シャーペン貸すよ」レベル)
3.本命女性がいる集まりだけに参加する(本来は男女が混じっている飲み会は苦手なのに)
……の3つで、たしかにどれもこれも、じつにわかりづらくて伝わりにくい。ただ、もはや還暦に近い年齢で、今さら身近な女性を“わかりやすく”口説くのも思い憚られたりする、そういう意味での“奥手”代表の一人である私としては、そんなシャイな彼らのモジモジと煮え切らない態度と心情が痛いほどよく理解できる!
たとえば、奥手な初老男子である私は、好きな女性に告白するとしたら、「ボクと付き合ってください」ではなく「アナタのことを近くから見守らせてください」……なんて婉曲的ない言い回しをしてしまう……かもしれない。やはり、じつにわかりづらい意志表示であり、おそらく「結局、アタシはこれからどうアナタと接すればいいの?」と相手を、より混乱させてしまうだけに違いない。とは言え、私側からすれば「付き合ってください!」と告白して「イヤです!」と断られるのが、とにかく怖いのだ。若いころなら「次行こ、次!」と即行でマインドを切り替えることも容易かった。しかし、おじ(い)さんは「この出会いを逃したら次はないかも…」といった不安が常につきまとう。だから、つい真綿で首を絞めるような告白に終始してしまいがちなんである。
あと、たとえば、お目当ての女性を食事に誘うときも、二人っきりではなく、私の男性友人も呼んで3人で……とか、それにさらにプラスして、お目当ての女性に「誰か友だちも連れてきたら?」と4人設定にしてしまうことも、多かったりする。「二人っきりだと警戒されてしまうのでは…」といった老婆心が、ふと頭をよぎってしまうのだ。そして、挙げ句の果てには、私の男性友人にお目当ての女性を持って行かれたりして……。本末転倒とは、まさにこのことである(いや、ちょっと違う?)。
さて。こんな「奥手な男子のわかりづらい好きサイン」を、はたして女性の皆さまはどう扱うべきなのか? 冒頭で紹介した記事では、
どれも脈アリを見抜くにはなかなか難しいですが、時間をかければ彼の中の「好意の法則」が見えてくるはず。
……と、女性側に対して「もっと男性のピュアな気持ちをわかってあげましょうよ」的な奮起を促してくださっている。つまり、
「もっとボクのこと見て〜!」
……みたいな、「奥手な自分」の殻に閉じこもっている男子特有のワガママに過敏な反応をしてあげようよ……といった理屈か? 私が言うのもなんだが(笑)、そこまで世の女性たちは優しくある必要もないのではなかろうか?