「賢く生きる女性のための生活情報誌」をキャッチコピーとする『ESSE online』が、「おうちvs外遊び! どっちがおトクなのか?」を考える……みたいな内容の記事を配信していた。
20代後半から30代あたりの既婚女性をターゲットとするメディアであるせいか(たぶん)、同記事では「小さいお子さんが二人いる4人家族」を想定しており、「外食で焼き肉vsおうち焼き肉」「おうちプールvs市民プール」「ランチ会vs流しそうめんパーティ」……などを引き合いに出し、そのすべてが「おうち」に軍配が上がっている。
どの「vs」も、なかなかに緻密な計算がなされていて、たとえば「外食で焼き肉vsおうち焼き肉」だったら、
・外食で焼き肉:一人4000円の食べ放題に4人家族で行った場合=16000円
・おうち焼き肉:焼き肉用ロースター5280円+ガスボンベ2本367円+肉の盛り合わせセット3980円+タマネギ2個120円+ピーマン4個120円+シイタケ1パック270円=10137円
……と、ロースターやガスボンベなどの調理用品代金込みでも「おうち焼き肉のほうが約6000円もおトク!」といった結論を導き出している。
そりゃあ、普通に考えれば、なにをやるにしてもたいがいが「おうちのほうがおトク」になるのは当然だろうし、新型コロナウィルス感染のリスクがまだ予断を許さないさなか、この手の企画を世に提供するのは正しい選択だとも思う。ちなみに、これは“家族用”ではなく、女子を誘うときの“デート用”ではあるのだけれど、「おうち(関西風のゴメス特製)すき焼きvs(三嶋亭クラスの)外食すき焼き、どっちがおトク?」を概算してみると、
【材料(2人分)】
・ 牛肉(100g千円以上) 400〜500g
・ 醤油 適量
・ 砂糖(和三盆か沖縄産黒砂糖)適量
・ ビール 適量
・ 牛脂 2欠片ほど
・ 卵 4〜6個ほど
・ 山椒 適量
・ 一味唐辛子 適量
・ 焼き豆腐 一斤
・ しらたき 1袋
・ 生麩(必須!) 1袋
・ 長ネギ 1本ほど
・ きのこ類(何でも可。今回はブラウンエノキで) 適量
・ 山菜(もしくはタケノコ) 適量
・ 芹・三つ葉(違う野菜でも可。ただしクセの強いものがベター) 適量
……に、それなりのワインを買い足しても約1万円。対する「(三嶋亭クラスの)外食すき焼き」だと総額3万円超え! つまり「2万円近くもおトク」だったりする。ただし、女子をピンで「おうち」へと誘うまでには相当の高いハードルを乗り越えなければならないのだが……(笑)。
……とは言え、「割高」「おトクじゃない」とはわかっていても、外食には外食特有の“ワクワク感”ってヤツが、たしかにある。いくら「6000円ソン」だとしても、食べ放題の焼き肉屋さんには、バラエティに富んだ肉種があるし、炭水化物もデザートもあれよこれよと充実している。野菜やキノコ類だってピーマンとタマネギとシイタケだけじゃあ、いささか淋しい……。そして、なによりも「どんだけ食べても無くならない」という“ビュッフェスタイル”ならではの安心感がうれしい。もう始まってるんだかどうだかはあやふやではあるものの「Go To Eatキャンペーン」だって控えているわけだから、あくまで“安全”と照らし合わせたうえで、“ちょっぴりの贅沢”を外食で堪能してみるのも……そろそろアリなのではなかろうか?