女優の上戸彩(35歳・既婚)が2001年に発売したファースト写真集『晴れのち雨、のち晴れ。』と2004年に発売した写真集『natural』(共にワニブックス)が、10月20日と27日より、それぞれ電子版として配信される……らしい。
まだ彼女がハタチ前後のころに撮影された写真集ゆえ、まさに10代ならではの初々しい表情や肢体が満載なのだという。そして、同ニュースを報じていた某ネットメディアの記事下にあるヤフコメ欄をざっと眺めてみたら、なかなかに辛辣なコメントが大半を占めており、ホンのいくつかを抜粋してみると、こんな感じであった。
「今更10代の欲しいかな? メイクだって古くさいし、今の大人になった上戸彩版の方が需要ありそう」
「今も今で綺麗なのに…」
「お母さんになった人の子供の頃の写真は、ご本人の家族でみるのが良いと思う」
「本人がよく許したなあ、、、」
「いやーこれはセンスないな。なんでこういうズレたことして、タレントに責任おしつけるかね?」
たしかに、仮に私が上戸の大ファンだったしても、今さら欲しいとは思わないなぁと思う。第一「大ファン」なら、すでにこれらの写真集は持っているだろうし……ってことは、つまり“そこそこのファン”向けに「上戸彩って、10代のころはこーいう風だったのね…」的な好奇心を掻き立てることを狙った戦略なのかもしれないが、少なくとも私には残念ながらそこまでの好奇心は湧き上がってこない。
ちなみに、上戸が所属する芸能事務所は、最近になって所属タレントの退所が目白押し状態となっている、あのオスカープロモーションだ。「すぐにでも現金が入る方法を捻り出さざるを得ないほどにオスカーは追い詰められているのか?」みたいな声も一部では聞こえてくるが、その手の裏事情は正直どうだっていい。問題は、“過去の名作”を安易に「リバイバル」する、まるで出汁を取るための肉のごとくとことんまで貪り尽くしてしまう、(一部)出版社の「だって斜陽産業なんだからしょうがないじゃん」といった“開き直り”の姿勢である。コンビニとかに置いてある廉価版の漫画なんかはその最たる例? 中ページのザラ版紙が、あたかも干からびた鶏ガラのような出涸らし感を、じつに詫びしく象徴している。
そりゃあ、「単行本として売り出した書籍を今度は文庫本にして販売する」なんてことを半世紀以上も当たり前のように繰り返してきた業界なんだから、リバイバルに対する反抗の感覚もマヒしちゃっているのはわかる。私だって、自分が出版した単行本が文庫本化されたら、印税面でも二度美味しくてうれしい……。
ただ、「印税いっぱいもらえてラッキー!」と嬉々としている私がこう言っても全然説得力はないのだけれど(笑)、リバイバルばかりに頼らず、せめてまもなく30代半ばへと差し掛かる上戸彩(サイド)に「新しい写真集を出してみませんか?」と、ダメもとで交渉するくらいの気概は見せてもらいたい。ヤフコメ欄にも複数あったとおり、私も“今”の上戸彩のほうが、ダントツに美人だし、艶も淫靡さもただよいはじめてきていて、好きだから……?