「すき焼きに入れたら美味しい"意外な具材"とは?」すき焼きマイスター(笑)が語る結論

 

「仕事と家庭、どちらも大切にしながら忙しい毎日を送る女性のためのWebメディア」を謳う情報サイト『kufura(クフラ)』が、女性353人を対象に行なったアンケート調査をもとに、「すき焼きに入れると美味しい意外な食材」を紹介していた。

 
さて。私は自他(※「他」はまわりのごく親しい友人・知人だけw)ともが認める「すき焼きマイスター」である。私が得意とする「関西風ゴメすき」は、割り下を使わず、牛肉に砂糖(※和三盆か沖縄黒糖)と醤油、それにビールをかけ、何度か肉のみを焼いてから野菜や他の具材を加えて、そこから滲み出てくる水分を割り下代わりにする……といった京都の某老舗すき焼き店のレシピを参考にしたものだが、常に“進化”を求め、新しい具材については日々研究に余念がない。したがって、前出の記事もじつに興味深く拝読させてもらった。

 
一般的なすき焼きの具材といえば、「牛肉」に「しらたき」「焼き豆腐」「しいたけ」「長ネギ」「白菜」「春菊」……と、まあそんなところだろうか。ちなみに、ゴメすきの具材は牛肉をメインとして「しらたき」「焼き豆腐」「長ネギ」……まではスタンダード。あと「せり」「三つ葉」「クレソン」「ぜんまいをはじめとする山菜」……などに、「たけのこ」「ブラウンえのき」「生麩」をコーディネイト──醤油の濃い味と色に負けないようにするにはアクと緑色(りょくしょく)の強い野菜のほうがベターという発想で、そこに「たけのこ」と「生麩」を投入することによって、よりいっそう食感にバラエティを持たせるわけである。どうです! 美味しそうでしょ?

 

 

では、次に『kufura』が提言していた「意外な具材」に目を通してみよう。

 
まずは「ちくわ」「はんぺん」「さつま揚げ」ほか、おでんに入れる練り物系具材。うん! いかにも味が染みそうで、悪くない。一度試してみたい斬新なアイデアだったりする。

 
「たまねぎ」「ごぼうのささがき」「もやし」は、私も何度か使ってみた。「たまねぎ」の甘さはすき焼きの良きパートナーであることに間違いはないし、「ごぼうのささがき」と「もやし」(※茎部分が細い「黒豆もやし」のほうが水っぽくならないので◎)は「アクの強い野菜」との条件もきちんと満たしている。たとえば、季節がら山菜が入手しづらいときのチョイスとしては、テッパンの具材であろう。

 

お子さんのいる家庭では「ウィンナーソーセージ」も人気なのだという。たしかに、すき焼き全体の味を邪魔しないという意味では、牛肉の味飽きを防ぐための“箸休め”的なアクセントとして、“大人”にもアリかもしれない。

 
「すき焼き=牛肉」なる固定概念をあえてブチ壊す……といった意見もあった。「豚肉」や「鶏肉」や「鴨肉」、もしくは……なんと!「鯖」のすき焼きだ。

 
それにしても「鯖」ってすごいなぁ。味はまったく想像できないけれど、サバ缶の醤油味みたいな感じになるのかしら……ただ、「豚・鶏・鴨」は私もチャレンジしたことがある。牛肉と比べたらやや肉自体の味が淡白なため、これらは自家製の割し下をつくって食したのだが、とくに鶏肉(※鶏のつくねも投入)は、残った具材と出汁に卵をからめ、サッと温めたものをごはんにかけたら高級親子丼に! ぜひともオススメしたい「アレンジすき焼き」のひとつである。

で、結論! すき焼き……いや、鍋料理はすべて「十の家庭があれば十の具材のラインナップが存在する」。他人からすればどんなに奇天烈な食材であっても、それは個人の自由……ってことですな。